なぜ小学生が“荒れる”のか
学級解体の危機を超えて
著:今泉 博
著:山崎 隆夫
内容紹介
学級を襲った子どもたちの”荒れ”。身体に潜んでいた怒り・苛立ちを噴出させ、仲間も自分をも傷つけていく。その背景にあるものはなにか。
いまを生きる子どもの内面の悲しみにより添いながら、その立ちなおりに希望をかけ、6年生を担任した2人の教師の苦闘の記録。
目次
プロローグ◎子どもたちは、なぜ“キレる”のか--今泉博
「いい子」競争が生んだ“新しい荒れ”/ストレスを解消する、ふざけ、無気力、攻撃性/
慢性的な睡眠不足、生活スタイルが生むイライラ/小学生の私立受験による“新しい荒れ”
第1部◎学級解体の危機を超えて--山崎隆夫
1 むかつきキレる子どもたち
……“荒れた”六年生を担任する
傷つきやすい子どもの“攻撃性”/机が倒され、蹴りが入れられたけれど/
子どもはむかつきに必死に耐えている/授業の周辺でていねいにつきあう
2 クラス解体の危機を超えて
……“荒れ”ふたたび、さらに深く
授業が子どもの癒しになるように/死につながるスリルな遊び/なにもかもやる気がしない/
ぼくも謝ります、先生も謝ってほしい/クラス解体の危機をのり超えて
3 私がわたしであることを求めて
……勉強することの悲しみ・怒り、そして沈黙
受験勉強で“問い”を失う子たち/苦悩のなかで希望のきざし/体育でゆっくりからだを開いていく/
傷ついてもいい、私はわたしでありたい/大人の変革なしには子どもは育たない
第2部◎いじめ・暴力・仲間はずしを超えて--今泉博
1“荒れる”小学高学年とどうとり組むか
……学年の終わりの日を待ちこがれて
“荒れ”ていて授業が成立しない/いじめ・暴力・暴言が横行する/態度やかたちは二のつぎにして/
2“荒れ”を超える学級紙上討論
……紙上討論に勇気ある意見をつのる
いじめられた子の声にひろがる共感/いじめた子が自分の行為を見つめなおす/
「修学旅行がこわい」と書いた子をめぐって/“荒れ”ているほど変革のへの願いはつよい
3 授業が子どもの心とからだを癒す
……身体的なふれあいをつよく求めている
間違いは真理へのプロセス、正解主義の克服へ/黒丸ひとつはなにを表現しているか--みんなで読みとる詩の世界/
円錐の体積はどうすれば求められるか--予想し実験する算数/大人になっても忘れられない、楽しい学び/
“新しい荒れ”が学校に求めているものはなにか
ISBN:9784811806426
。出版社:太郎次郎社
。判型:4-6
。ページ数:200ページ
。定価:1800円(本体)
。発行年月日:1998年05月
。発売日:1998年05月01日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN。