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楽譜から音楽へ

バロック音楽の演奏法

著:バルトルド・クイケン
訳:越懸 澤麻衣

紙版

内容紹介

古楽復興運動の立役者のひとり、バルトルド・クイケンの初の著作。
演奏家のなすべきことは何か? 楽譜から何を読みとり、何を聴き手に届けるのか?
ピッチ、音律、テンポとルバート、リズム、フレージング、アーティキュレーション…… 古楽をめぐる18のテーマから、演奏の真髄を語る。
さりげなくシンプルな、しかし示唆に富んだ深い言葉は、まさに彼の音楽そのもの。古楽から転じて未来の音楽を啓示する、奇跡の書。

目次

第1章 基礎をなす哲学
第2章 研究への私の道
第3章 楽譜の限界
第4章 楽譜とその解読、演奏
   1)ピッチ
   2)音律
   3)テンポとルバート
   4)リズム
   5)フレージング
   6)アーティキュレーション
   7)強弱
   8)編成-楽器の選択-編曲
   9)通奏低音
  10)装飾
  11)カデンツァ
  12)即興
  13)手稿譜、印刷譜、改訂、モダン・エディション
  14)聴衆の態度
  15)演奏者の態度
  16)感情と情念
  17)鏡
  18)真正性の二つの概念
第5章 展望

参考文献・索引

著者略歴

著:バルトルド・クイケン
フラウト・トラヴェルソ(バロック・フルート)の第一人者。2人の兄、ヴィーラントとシギスヴァルトとともに、世界の古楽界を牽引する音楽家のひとり。1949年、ベルギー・ブリュッセル近郊に生まれる。モダン・フルートをブルージュおよびブリュッセル音楽院で学ぶ。フランス・ブリュッヘン、ルネ・ヤーコプス、ロベール・コーネン、グスタフ・レオンハルトら錚々たる演奏家たちと共演し、ラ・プティット・バンドやコレギウムアレニウムといったオリジナル楽器のオーケストラに参加。同時に、モダン・フルート奏者としても、ブリュッセルを本拠とする現代音楽のアンサンブルに参加し、アヴァンギャルドな音楽に関心を持ち続けている。録音は、セオン、アクサン、ドイツ・ハルモニア・ムンディ、ソニー・クラシカルなどのレーベルから多数リリースされている。長年にわたりブリュッセルおよびハーグ音楽院で教鞭をとり、今も世界各地の音楽院で後進の育成に力を注いでいる。
訳:越懸 澤麻衣
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。同大学院音楽研究科修士課程、および博士後期課程修了。博士(音楽学)。学内にて、安宅賞、アカンサス音楽賞、同声会賞受賞。2011~2013年、ドイツ学術交流会(DAAD)の奨学生としてライプツィヒ大学に留学。現在、東京藝術大学教育研究助手、昭和音楽大学・洗足学園音楽大学非常勤講師。

ISBN:9784810530018
出版社:道和書院
判型:4-6
ページ数:218ページ
価格:2300円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVM