化石が語る生命の歴史 1
11の化石・生命誕生を語る[古生代]
著:ドナルド・プロセロ
訳:江口 あとか
内容紹介
この化石の発見で、生命の発生がわかった
19世紀、地球上に現れた生命の証拠を探して、科学者たちはやっきになっていた。
先カンブリア時代のストロマイト、単細胞から多細胞への変化、三葉虫、
バージェス動物群、初の陸上植物クックソニア、
軟体動物から脊椎動物へ、水生から陸生動物へ……。
歴史に翻弄される古生物学者たちの
苦悩と悦びにみちた研究史とともに生命の歴史を語る。
目次
第1章 最初の化石・クリプトゾーン
ねばねばした膜の惑星
ダーウィンのジレンマ
クリプトゾーン──また新たな人騒がせ?
五億年前の景色が目の前に!
第2章 最初の多細胞生物・チャルニア
エディアカラの楽園
一つの細胞から複数の細胞へ
フリンダース山地の化石
エディアカラの化石が示す生命の飛躍
第3章 最初の殻・クラウディナ
小さな殻
殻をつくる者
「小さな殻」の出現
先カンブリア時代古生物学の巨匠、プレストン・クラウドの予想
クラウディナ──地球上で初の有殻生物
カンブリア爆発は「ゆっくり燃える導火線」
第4章 殻を持つ最初の大きな動物・オレネルス
「おお、三葉虫がうろつく地に我が家を与えよ」
太古からの使節団
三葉虫とは何か
オレネルスと最初の三葉虫
三葉虫に何が起こったのか
第5章 節足動物の起源・ハルキゲニア
蠕虫類なのか節足動物なのか?
バージェス頁岩の奇跡
石の中の幻影
節足動物とは何か
カギムシと節足動物
門の間の大進化
第6章 軟体動物の起源・ピリナ
蠕虫類なのか軟体動物なのか?
ミッシングリンク発見
最初の軟体動物
深海探検が生物学を変身させる
第7章 陸上植物の起源・クックソニア
海から顔を出す
不毛の地球
最初の陸上植物
直立の草分け──維管束植物
シルル紀の単純な植物──クックソニア
地球の緑化
第8章 脊椎動物の起源・ハイコウイクティス
魚臭いお話
ヒュー・ミラーと旧赤色砂岩
魚の時代
古代の魚釣り
脊椎動物とその先祖のつながりをたどる
魚臭いつながり
第9章 最大の魚・カルカロクレス
巨大な歯
伝説的なシャークトゥースヒルへの訪問
サメがはびこる中新世の海
なんてでっかい魚なんだ!
海の怪物
フェイク・ドキュメンタリー──ドキュフィクション
第10章 両生類の起源・ティクターリク
水から出た魚
水から陸へ
あなたの中の魚
第11章 カエルの起源・ゲロバトラクス
「フロッガマンダー」
「洪水の証人である人間」
両方で生きる
テキサス北部の豊かな赤色層
両生類が君臨していた時代
フロッガマンダーを探して
あとがき
訳者あとがき
もっと詳しく知るための文献ガイド
索引