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ミツバチの会議

なぜ常に最良の意思決定ができるのか

著:トーマス・シーリー
訳:片岡 夏実

紙版

内容紹介

新しい巣をどこにするか。
群れにとって生死にかかわる選択を、
ミツバチたちは民主的な意思決定プロセスを通して行ない、
常に最良の巣を選び出す。

その謎に迫るため、森や草原、海風吹きすさぶ岩だらけの島へと、
ミツバチを追って、著者はどこまでも行く。

こうしてミツバチから学んだ集団意思決定は、人間にも応用でき、
既に著者が大学の教授会で実践し、その効果を実感している。

目次

プロローグ

第一章 ミツバチ 入門編
集団的知能
ミツバチのダンス
土まみれのダンサー
ミツバチに夢中の日々

第二章 ミツバチコロニーの生活
複合的生物
独特の年間サイクル
コロニーの繁殖
分蜂

第三章 ミツバチの理想の住処
野生のコロニーの巣
ミツバチが好む場所
無料でミツバチを手に入れる方法
不動産鑑定

第四章 探索バチの議論
リンダウアーの分蜂群
私の分蜂群
果敢な探検者たち

第五章 最良の候補地での合意
ベスト・オブ・N
一五リットルの中級品
ミツバチの心の窓
実験本番
すべてを知り尽くした分蜂群
第六章 合意の形成
活発なダンスと気の抜けたダンス
ダンスの強さによる候補地の質の表現
強いものはより強く
反対意見の消失

第七章 引っ越しの開始
飛行前のウォーミングアップ
笛鳴らしをする熱いハチ
騒ぐブンブン走行バチ
合意か定足数か
なぜ定足数を感知するのか?

第八章 飛行中の分蜂群の誘導
分蜂群を追って
リーダーと追従バチ
ふさがれた発香器官
急行バチの流れ
ミツバチ追跡のためのコンピューター・ビジョン・アルゴリズム
案内係の集合

第九章 認知主体としての分蜂群
意思決定の概念的枠組み
分蜂群の感覚変換
分蜂群の決定変換
分蜂群の行動変換
最適設計の収斂点?

第一〇章 分蜂群の知恵
教訓一:意思決定集団は、利害が一致し、互いに敬意を抱く個人で構成する
教訓二:リーダーが集団の考えに及ぼす影響をできるだけ小さくする
教訓三:多様な解答を探る
教訓四:集団の知識を議論を通じてまとめる
教訓五:定足数反応を使って一貫性、正確性、スピードを確保する

エピローグ
索引
訳者あとがき

著者略歴

著:トーマス・シーリー
1952年生まれ。米国ダートマス大学卒業後、ハーバード大学でミツバチの研究により 博士号を取得。現在コーネル大学生物学教授。著書に『ミツバチの知恵』(青土社 1998)などがある。
訳:片岡 夏実
1964年、神奈川県生まれ。主な訳書にマーク・ライスナー『砂漠のキャデ ラック アメリカの水資源開発』、エリザベス・エコノミー『中国環境リポート』、デイビッド・モントゴメリー『土の文明史』(以上、築地書 館)、ジュリアン・クリブ『90億人の食糧問題』(シーエムシー出版)など。

ISBN:9784806714620
出版社:築地書館
判型:4-6
ページ数:312ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2013年10月
発売日:2013年10月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSVA2