メガ・ベンチャーズ・イノベーション
著:村元 康
著:永井 竜之介
内容紹介
圧倒的なスピードで市場を席巻する米国や中国のメガ・ベンチャー。そのメガ・ベンチャーに焦点を当て、ベンチャー、イノベーション、マーケティングという3つの視点から、ベンチャー・ビジネスの整理と分析を行い、イノベーション創出のためのマーケティング戦略などについて考察する。
《読者の皆様へ》
ある特徴に引きずられ物事の評価が歪められることを「ハロー効果」と呼ぶ。ベンチャー業界は、短期間のハロー効果による誤解や思い込みが大きい世界である。だからこそ、一歩引いた客観的な立ち位置から、ベンチャー企業やそのビジネスについて整理と分析を行う必要がある。本書では、次の3つの特徴に焦点を当てる。
1.イノベーションという概念を軸として、ベンチャー企業の整理と分析を行う。
2.イノベーションという目的の達成手段として、マーケティング戦略を取り上げる。
3.ベンチャー企業の延長線上にあるメガ・ベンチャーへ焦点を当てる。
イノベーション、マーケティング、そしてベンチャーは、それぞれに注目を集めてきたテーマである。しかし、それだけに分断して語られる傾向が強い。そこで、実務に役立つ知見として、学術領域、実務領域、ジャンルも横断していくことに重きを置いた。
本書では「GAFA」や「BAT」といった世界のメガ・ベンチャーに焦点を当てる。日本における起業の大半は、スモールビジネスとしての起業であり、短期間で急激な事業成長と規模拡大を狙う野心的なベンチャー企業はごくわずかである。メガ・ベンチャーを起業の延長線上で語ることによって、メガ・ベンチャー志向を持った起業家(予備軍)の力になりたい。
ベンチャー、イノベーション、マーケティングに関する知見を組み合わせ、これまでにはなかった「新しい何か」を「新しく価値あるモノ」としていくためのヒントとして、本書を役立てて頂ければ幸いである。
(「まえがき」から一部引用)
目次
【目次】
第Ⅰ部 What is “MEGA VENTURE”?
第1章 ベンチャー企業の境界線 Borderline
1 ベンチャー企業の立ち位置
2 ベンチャーの階層構造
第2章 起業のエコシステム Ecosystem
1 ベンチャー大国における起業の潮流
2 ベンチャーを育むプレーヤー
第3章 メガ・ベンチャーの誕生構造 Structure of the Birth
1 巨人が庭を広げるアメリカ
2 巨人が続々と立ち上がる中国
3 巨人が現れないBI型の日本
第Ⅱ部 What is “INNOVATION”?
第4章 イノベーションとマーケティング・インサイト Innovation & Marketing Insight
1 イノベーションの誤解から抜け出す
2 手段〈マーケティング〉と目的〈イノベーション〉
第5章 過去から未来を考える Future & Past
1 イノベーションの系譜
2 世界のイノベーションの現在地
第6章 イノベーションの創出と継続 Sustainable Innovations Orientation
1 革新への険しい道のり
2 継続を飲み込む破壊的イノベーション
3 革新を継続させるマーケティング・インサイト
第Ⅲ部 How to realize “INNOVATION”?
第7章 革新となるルート Innovate
1 キャズムを超え、トルネードに乗る
2 革新の周回遅れ
第8章 グローバル・イノベーションへのルート Global Innovation
1 イノベーションに立ちはだかる国境
2 途上国から先進国への逆流
第9章 オープン・イノベーション Open Innovation
1 オープン・イノベーションの前提条件化
2 ユーザーを起爆剤/潤滑油とする
第10章 イノベーター Innovator
1 イノベーターDNAを育む
2 組織としての創造性
ISBN:9784805111611
。出版社:千倉書房
。判型:A5
。ページ数:210ページ
。定価:2000円(本体)
。発行年月日:2018年10月
。発売日:2018年10月19日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ。