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強迫神経症の余白に

主体の消滅そしてあるいは話者の不在

著:井川 國彥
著:額田 えりの

紙版

内容紹介

神経伝達物質であるセロトニンの減少で、発症する強迫性障害。
戸締り、ガスの元栓、電源などが気になり、何度確認しても安心できないという状況に陥り、もはや言葉が機能不全になる。
発音されたもの(シニフィアン)と意味されるもの(シニフィエ)が、その恣意性においてまったく一致しないという、ある種の狂気に晒され、患者たちは疲弊し、それでもなお確認し続ける。
儀式という二重性のゲームに今日も挑戦する患者たち。
デュラスを髣髴とさせる文体も注目に値する、文学と哲学と精神医学の垣根を越えた傑作。
巻末に現役精神科医による補訂を収録。強迫神経症の現在地と今後の治療方針を展望する。
言語学や構造主義研究者にも必読の書。

著者略歴

著:井川 國彥
1963 年東京本郷生まれ。早稲田大学社会科学部中退
出版社、米国大手文具メーカー日本法人勤務を経て、フリー編集者
現在、広告代理店代表
著:額田 えりの
1964 年東京お茶の水生まれ。青山学院高等部より青山学院女子短期大学へ
卒業後医師を目指す
1994 年慶應義塾大学医学部精神神経科学教室入局。東京歯科大学市川総合病院精神神経科勤務を経て、千代田区半蔵門で精神科クリニックを開業
専門は、強迫神経症のほかにパニック障害、うつ病、ADHD、また近年では産業医療に力を入れている

ISBN:9784803804157
出版社:エムケープランニング
判型:4-6
ページ数:74ページ
価格:1300円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QD