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川端康成の話をしようじゃないか

著:小川 洋子
著:佐伯 一麦

紙版

内容紹介

あまりに哀しく、あまりに美しい(=グロテスク)……こんな川端康成の姿を私たちは知らなかった! 没後半世紀を経て、いまなお読み継がれる川端文学の魅力を二人の作家が語り明かす。長く深く愛読してきた作家ならではの分析と考察は、従来の川端文学の読まれ方をアップデートさせる。五十一回目の命日に贈る「川端康成・讃」

目次

対話Ⅰ 川端文学を貫いているもの
 川端康成と伊藤初代
 川端文学との出会い
「手書き」独特のアナグラム
 川端文学のグロテスクさ
「佛界易入 魔界難入」
「死」に魅入られて

対話Ⅱ 『掌の小説』を読む
 川端康成の「私」
 確かな〝モノ〟の手応え
「長編型」と「短編型」
「負のエネルギー」が作り出すブラックホール
「十六歳の日記」について
 グロテスクと新しいリアリズム

対話Ⅲ 世界はまだ本当の川端康成を知らない
「雪国抄」が語りかけてくるもの
 川端康成は「小説」を書いていなかった!?
『山の音』について。あるいは「純文学」とは何か
 川端作品のベストは何?


 見えないものを見る──「たんぽぽ」小川洋子
 遵守された戒律 佐伯一麦
 引き返せない迷路 小川洋子
 川端再読 佐伯一麦

 あとがき 小川洋子/佐伯一麦

著者略歴

著:小川 洋子
1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。
著:佐伯 一麦
1959年、宮城県生まれ。84年、「木を接ぐ」により海燕新人文学賞、91年、「ア・ルース・ボーイ」で三島由紀夫賞、「遠き山に日は落ちて」で木山捷平文学賞、『鉄塔家族』で大佛次郎賞、『山海記』で芸術選奨・文部科学大臣賞文学部門を受賞。ノンフィクションに『アスベストス』、エッセイに『Nさんの机で ものをめぐる文学的自叙伝』などがある。

ISBN:9784803804133
出版社:田畑書店
判型:4-6
ページ数:184ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB