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普及版[復刻版]一等兵戦死

著:松村 益二

紙版

内容紹介

《支那事変》 ある日本青年の戦争体験

GHQによって廃棄、隠蔽された幻の“名作” 



日本人兵士が最前線を赤裸々に綴った真実の記録



戦後の日本人の記憶からは消されてしまった、勇敢に闘う父祖たちの姿、美しき日本人の心とはー

昭和13年刊行の“直木賞候補”となった戦争ドキュメント!



昭和12年、中国・上海近郊の戦線で、一等兵たちの壮絶な戦いが始まる。

過酷な戦いの日々、つかの間の休息、そして、突然に訪れる戦友の死。



──涙なくしては語れない、前線兵士たちの真実の姿がここにある。



僕は「戦友」という言葉が嫌いだった。
しかし戦線に立ってこの「戦友」という言葉の深さを知った。

生命を一つに結び合わせて、友情以上の友情が僕たちには流れている。

たった一個、まったく一個のキャラメルを分け合ってしゃぶる他人と他人、

一本の煙草を十人で喫う心、おのれの骨をたのむ心情は、決して軍歌の文句の絵空ごとではない。

僕は戦場の教訓をありがたいと思っている。
    
(本文より)



GHQに没収・隠蔽され本とは

戦後、日本を占領したGHQ(連合国軍総司令部)は昭和21年、

戦前・戦中に出版された7,700点を超える刊行物を「宣伝用刊行物」に指定。

これらを、個人宅と図書館を除くあらゆる場所から秘密裏に没収し、

紙パルプに再利用するためとして、事実上の廃棄処分にした。

著者略歴

著:松村 益二
松村益二

大正2(1913)年、徳島市に生まれる。文化学院文学部卒業後、

徳島日日新報社を経て、昭和11(1936)年、毎日新聞社に入社。

昭和12(1937)年、支那事変に応召され、昭和13(1938)年、応召解除。

同年10月には、『一等兵戦死』が春秋社から刊行され、同書は昭和13年上期の直木賞候補となる。

昭和19(1944)年、従軍記者としてビルマ戦線へ派遣、昭和21(1946)年に復員。

その後は、徳島新聞社編集局長、徳島日本ポルトガル協会理事、四国放送代表取締役社長などを歴任。

昭和59(1984)年、腎不全のため逝去。享年70。

他著に、『薄暮攻撃』(春秋社・1939年)、『モラエスつれづれ : 松村益二随筆選』(モラエス会・2013年)などがある。

ISBN:9784802401470
出版社:ハート出版
判型:新書
ページ数:248ページ
定価:1100円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ