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フランスのイスラーム/日本のイスラーム

著:伊達聖伸

紙版

内容紹介

対立と共存の最前線
〈ライシテ=政教分離〉を国是とするフランス、そして〈無宗教の国〉日本において、宗教的・文化的マイノリティであるムスリムは、社会にどのような位置を占め、いかなる問題に直面しているのか。
日仏におけるイスラームをめぐる文化衝突の歴史的経緯と、共生の実現を目指すさまざまな取り組みを辿る、最新の研究成果。

目次

序 フランスと日本のイスラーム――「比較しがたいものの比較」の試み 伊達聖伸

Ⅰ フランスの文脈と日本の文脈

同化不可能なイスラーム――植民地アルジェリアから今日のフランスへ 増田一夫

フランスにおけるライシテとイスラーム――近世から現代まで ヴァレンティーヌ・ズュベール

「遠くて遠い国」と「近くて遠い国」の間――日本のオリエンタリズム、ポストコロニアリズムと排外主義 樋口直人

「日本のイスラーム」と日本人ムスリムの現在 店田廣文


Ⅱ 「過激なイスラーム」と「リベラルなイスラーム」あるいは改宗の両義性

1995年以降のイスラーム・テロリズムに見られる新たな側面 オリヴィエ・ロワ

日本に「過激主義」はないのか? 藤原聖子

イスラームにおいて可能なスピリチュアルな自律性とはいかなるものか アブデヌール・ビダール

リベラルなイスラーム――日本人改宗者女性を事例として 安達智史


Ⅲ 教育と食

フランスにおけるイスラームおよびイスラーム世界に関する研究・教育政策――過去30年間を振り返って カトリーヌ・マイユール゠ジャウアン

フランスにおけるイスラーム教育とイスラーム学教育――現状と新しいプロジェクト ジャン゠ジャック・ティボン+フランチェスコ・キアボッティ

オルタナティブ教育の場としてのイスラーム学校 見原礼子

フランスにおけるハラール市場――ヨーロッパと日本における動向から フロランス・ベルジョ゠ブラクレ

日本におけるハラール・ビジネスの現状と課題 小村明子

著者略歴

著:伊達聖伸
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授(宗教学・フランス語圏地域研究)。著書に、『ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま』(岩波書店、2018年)、編著に、『ヨーロッパの世俗と宗教――近世から現代まで』(勁草書房、2020年)、訳書に、フランソワ・オスト『ヴェールを被ったアンティゴネー』(小鳥遊書房、2019年)など。

ISBN:9784801007598
出版社:水声社
判型:A5
ページ数:298ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年09月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRP