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閉ざされた扉

著:ホセ・ドノソ

紙版

内容紹介

謎のヴェールに包まれた変身あるいは失踪で幕を閉じる物語、これぞ手品師ドノソの真骨頂だ。――オラシオ・カステジャーノス・モヤ

崩壊する日常
眠ることで世界の神秘を見つけようとする男を描く表題作「閉ざされた扉」をはじめ、ネコ科動物の絵を蒐集する主人公が狂気にはまり込んでいく様を描く「サンテリセス」、失職した老人と不思議な少女とが出会う「アナ・マリア」、厳格で気位の高い独身女性がはからずも野良犬と意気投合する「散歩」など、日常からつまはじきにされた者たちの世界を優れた洞察力で描き出す著者の全短編。

目次

休暇
同名の二人
シロンボ
ある夫人
盛大なお祝い
二通の手紙
デンマーク人
チャールストン
閉ざされた扉
アナ・マリア
散歩
小男
《中国チナ》
サンテリセス

短編小説家ドノソ――手品師の真骨頂(オラシオ・カステジャーノス・モヤ)
訳者あとがき

著者略歴

著:ホセ・ドノソ
1924年、チリのサンティアゴのブルジョア家庭に生まれる。1945年から46年までパタゴニアを放浪した後、1949年からプリンストン大学で英米文学を研究。帰国後、教鞭を取る傍ら創作に従事し、1958年、長編小説『戴冠』で成功を収める。1964年にチリを出国した後、約17年にわたって、メキシコ、アメリカ合衆国、ポルトガル、スペインの各地を転々としながら小説を書き続けた。1981年にピノチェト軍事政権下のチリに帰国、1990年には国民文学賞を受けた。1996年、サンティアゴにて没。邦訳には、代表作の『夜のみだらな鳥』(水声社、2018年)のほか、『別荘』(現代企画室、2014年)、『境界なき土地』(水声社、2013年)などがある。

ISBN:9784801007512
出版社:水声社
判型:4-6
ページ数:320ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年09月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB