タルブの花 文学における恐怖政治
著:ジャン・ポーラン
紙版
内容紹介
新たな修辞学へ
文学が退廃し言語への不信が増大しているいま、批評にはなにができるのか。《常套句》を拒む文学の恐怖政治家に対し、文学は日常的な《言葉》に頼ってこそ花咲き誇ると唱える、20世紀文芸批評における記念碑的作品。
目次
Ⅰ 恐怖政治の肖像
1 未開状態の文学
2 貧しさと空腹
3 言葉は恐ろしい
Ⅱ 言葉の力という神話
4 恐怖政治の詳細
5 読者が作者を裏返しに見る
6 恐怖政治の短所へ
Ⅲ 修辞学の発明
7 錯視
8 恐怖政治、おのれを正当化できる
9 ある完遂された恐怖政治について
10 文学の意義を逆転させる装置
原注
訳注
ポーランはなぜ『タルブの花』を書いたのか――「訳者あとがき」に代えて 榊原直文