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ジャック・デュパン、断片の詩学

著:丸川誠司

紙版

内容紹介

間隙を縫って触れるぎざぎざの言葉
ランボーとシャールの流れを汲み、ブランショ、バタイユと接点を持つ現代フランス詩の巨星。本邦初訳のジャック・デュパン詩集と、その象る世界を解きほぐす解説。

「山が燃え尽きようと、生き残りが殺し合おうと…… 眠れ、羊飼い。どこででも。僕は君を見つけ出す」――ツェランと同じく戦後の抒情詩の運命を背負い、ミロ、ジャコメティ等、20世紀美術の巨匠とつながる詩的宇宙。

目次

はしがき

断片の詩学 Ⅰ ―― 初期詩篇をめぐって
1 「エジプト女」解説
  L’égyptienne
2 「つましい道」解説
  Le chemin frugal
3 「渇き」解説
  La soif
4 「囚人」解説
  Le prisonnier
5 「イニシアル」解説
  L’initial
6 (無題)解説
  (J’adhère à…)
7 「森の中の池」解説
  L’étang dans la forêt

断片の詩学 Ⅱ ――『天窓の様子』解題
補遺(訳)

  初期詩篇(1958―1969) 
  「エジプト女」
  「つましい道」
  「渇き」
  「囚人」
  「イニシアル」
  (無題)
  「森の中の池」
  『天窓の様子』(1982、全訳)
  「斜角面」(1986)
  「木片」(1989)
  「モーリス・ブランショと詩」(2002)


附記

著者略歴

著:丸川誠司
早稲田大学教授。パリ第八大学文学博士。フランス現代詩および思想、美術等研究。主な著書に、“Poésie, savoir, pensée : huit études” (Tituli, 2015)、“Le lien des muses ; essai sur l’intraduisibilité de la poésie” (Tituli, 2020)、『詩と絵画――ボードレール以降の系譜』(編著、未知谷、2011年)、主な訳書に、ミシェル・ドゥギー『愛着』(書肆山田、2008年)がある。『詩と絵画』はデュパンのミロを巡る詩、ジャコメティ論などの訳およびデュパンへの書面インタビューを含む。

ISBN:9784801007017
出版社:水声社
判型:4-6
ページ数:232ページ
定価:2727円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2023年01月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC