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恋愛のディスクール

著:ロラン・バルト

紙版

内容紹介

バルトの思考の生成過程がここに!
大学の官僚主義や順応主義を逃れ、フランス思想に大きな影響を与えてきた、コスモポリタン的な教育機関である高等研究実習院で、1974年から1976年の2年間にわたって開講された「恋愛のディスクール」に関するセミナーの記録。
当初100あったフィギュールは80に縮減され『恋愛のディスクール・断章』として刊行されているが、2年間のセミナーと未刊テクストからなる本書では、バルトが展開した知的な作業の全体をまるごと見ることができ、バルトの創造の舞台裏が、講義から書物へ、口述から筆記への移行だけでなく、草稿からテクストへの変容の道筋が明らかとなる。

目次

まえがき  エリック・マルティ
序文   クロード・コスト 

セミナーI(1974-1975)
[イントロダクション] 
フィギュール1(「魂を奪われる」)からフィギュール99(「見られる」)まで 
方法論らしきもの 
フィギュール100(「成就した恋愛?」) 
結論 
今後のこと 
教育報告 

セミナーⅡ(1975-1076)
前置き 
前言撤回
フィギュール(「私は‐あなたを‐愛しています」から「不在」まで) 
導入部を簡単に振り返る 
フィギュール(「素晴らしい」から「通過儀礼」まで)
恋愛のディスクールについてのセミナーの終わり 
一覧表に記載されていないフィギュール(「想起」から「魂を奪われる」まで) 
教育報告 
恋愛のディスクール断章(未刊テクスト)
概要 
未刊のフィギュール群 
この書物はどのように作られているか 
注 
書誌 
人名・作品名索引 
事項索引 
あとがきにかえて

著者略歴

著:ロラン・バルト
1915年、シェルブールに生まれる。1980年、パリにて没する。哲学者、記号学者、批評家。主な著作に、『零度のエクリチュール』(1953年。みすず書房、2008年)、『モードの体系』(1967年。みすず書房、1972年)、『S / Z』(1970年。みすず書房、1973年)、『ロラン・バルトによるロラン・バルト』(1975年。みすず書房、2018年)、『恋愛のディスクール・断章』(1977年。みすず書房、2020年)、『明るい部屋――写真についての覚書』(1980年。みすず書房、1985年)などがある。

ISBN:9784801004894
出版社:水声社
判型:A5
ページ数:565ページ
定価:8000円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DS