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思考の世界は概念が支える

主体的で、対話的で深い学びの行き着くところ

著:福田 誠治

紙版

内容紹介

知識偏重型教育から概念形成型教育へ

「イイクニつくろう鎌倉幕府」とかつては覚えたものですが、今は、「イイハコつくろう鎌倉幕府」と覚えるらしいのです。それで、中身は変わるのでしょうか。地動説を学校で習ったのに、「太陽は東から上って西に沈む」と考えているのでは天動説のままです。言葉を知っているのは、知識の入り口の話です。同じ教科書で同じ授業を受けたのに、なぜ人間の能力は多様になってしまうのでしょうか。それは、考えるプロセスが違い、理解の質も違い、そのために成果も違うからです。それならば言葉・ことばを使って考えが深まった場合、成果もまた同じ言葉・ことばのままなのでしょうか。本書では、今話題の「概念型カリキュラム」を例にして、言葉の意味と概念との違いを検討してみます。

目次

はじめに
第1章 サブジェクト・マター(教科内容)
第2章 一次元カリキュラムの教科課程
第3章 二次元カリキュラムの教科課程
第4章 三次元カリキュラムの教科課程
第5章 概念形成を支援する授業作り
第6章 大学の授業
第7章 概念型カリキュラムの教育優位性
第8章 個人的経験と理論が出会う時
第9章 内言2―形をなくした意味の世界―
注/参考文献/おわりに/事項索引/人名索引

著者略歴

著:福田 誠治
1950年岐阜県生まれ。
1979年より42年間都留文科大学に勤務。
元都留文科大学学長、前都留文科大学理事長
著書として、『こうすれば日本も学力世界一―フィンランドから本物の教育を考える』朝日新聞出版、2011年2月、『フィンランドはもう「学力」の先を行っている』亜紀書房、2012年10月、『国際バカロレアとこれからの大学入試―知を創造するアクティブ・ラーニング』亜紀書房、2015年12月、『ネオリベラル教育の思想と構造―書き換えられた教育の原理』東信堂、2017年12月、『キー・コンピテンシーとPISA―ネオリベラル教育の思想と構造2』東信堂、2022年5月、『オンラインリテラシーと読解リテラシーの葛藤―デジタル時代の新しい学び―』東信堂、2023年5月など。東信堂ブックレットとして、『教育学って何だろう』『CEFR って何だ』『北欧の学校教育とWell-being』(2021年7 月)など多数。

ISBN:9784798918600
出版社:東信堂
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2023年08月
発売日:2023年08月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNT
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JNU
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:JNW