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新版 編集とはどのような仕事なのか

企画発想から人間交際まで

著:鷲尾 賢也

紙版

内容紹介

現役必携!志望者必読!
一般読者も本を見る眼がガラリと変わる。講談社現代新書の編集長を務め、「選書メチエ」を創刊し「現代思想の冒険者たち」「日本の歴史」など記念碑的企画を世に送り出した名編集者が、奥義の全てを披露する。

[新版について]
本書は2004年刊行の旧版の数字データや、現状とは異なる古くなった部分を改め、著者略年譜を付して新版として刊行するものである。改訂の方針については著者の意向を伺っていたが、その作業にかかる直前に著者が亡くなったため、著作権者の了解を得て編集部が改訂を施した。

目次

1 編集者とは何か
テレビドラマでは/「一個の人格」として/無から有を/適性はあるか

2 ささやかな自分史
週刊誌での体験/激戦、新書編集部/学術局へ

3 出版小史と出版事情
危機に立つ出版/日本の出版をふりかえる/コミックの出現以後

4 企画の発想法
自閉的傾向のなかで/企画の三角形/分類してみると/問題をつくる能力/編集会議という整流器/取材とはどのようなことか

5 原稿依頼とプロット
引き受けてもらうには/設計図はどう作るのか

6 催促と読みと修正
あるときは鬼、またあるときは……/第一の読者として/原稿修正のむずかしさ

7 チェックから入稿まで
整理に必要な構想力/目次と小見出し/図版・写真・地図・イラストなど

8 装丁・タイトル・オビ
本にも衣装/タイトルを練る/オビは腕の見せどころ

9 編集から見た販売・流通・宣伝
書店という特異な場所/再販売価格維持契約と委託配本制/新聞宣伝と書評

10 人間交際論
「面」でつきあえ/他人の力を借りる/本と「つきあい」の共通性

11 本に未来はあるか
本はどうなってゆくのだろうか/変わりゆく編集作業/村上春樹の実験

12 著者に育てられる
手土産をもって/ネットワークを広げる/「本」編集長として/安岡章太郎と丸山真男/創刊はおもしろい

あとがき

著者略歴

著:鷲尾 賢也
1944年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。1969年、講談社入社。「週刊現代」を振り出しに、「現代新書」編集長、PR誌「本」編集長などを経て、書き下ろしシリーズ「選書メチエ」を創刊、「現代思想の冒険者たち」(全31巻)、「日本の歴史」(全26巻)などの記念碑的な企画を世に送る。また小高賢の名で歌人としても活躍。歌集『本所両国』で第5回若山牧水賞受賞。8冊の歌集のほかに、批評『転形期と批評―現代短歌の挑戦―
』『この一身は努めたり―上田三四二の生と文学―』などがある。2014年2月、脳出血により死去。

ISBN:9784798701523
出版社:トランスビュー
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2014年10月
発売日:2014年10月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GLK