世界を大きく変えた20のワクチン
著:齋藤勝裕
内容紹介
2019年12月、中国・武漢で感染者が報告されたあと、凄まじい勢いで世界中に広がり、2021年8月3日時点で約2億人の感染者、約420万人の死亡者を生みだした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。いまだ全世界で猛威をふるい続けている新型コロナですが、有効率90%以上のワクチンの摂取が進むにつれ、少しずつだが以前の日常を取り戻しつつあります。こうした現状を踏まえ、ワクチンがなぜウイルスや細菌による感染症に効くのか、ワクチンはどのように開発されるのか、近代どれだけの感染症を抑え込んできたのかを、20の感染症克服事例とともに解説します。人類と感染症の戦いの歴史を学びたい方、必見です。
目次
第一章 ワクチンとは?
一 ワクチンとはなんだろう?
二 ワクチンの歴史
三 細菌とウイルスの違い
四 ワクチンと抗生物質の違い
五 ワクチンがなければ人類はどうなっていたか?
第二章 ワクチンと免疫
一 免疫系を構成する細胞群
二 免疫系
三 食細胞
四 B細胞(体液性免疫)
五 T細胞(細胞性免疫)
六 アレルギー
第三章 ワクチンの種類
一 ワクチンの有効成分
二 生ワクチン
三 不活化ワクチン
四 トキソイドワクチン
五 核酸型ワクチン
六 ベクター型ワクチン
七 遺伝子組み換えワクチン
八 その他のワクチン
第四章 ワクチンの作り方
一 鶏卵培養法
二 動物接種法
三 細胞培養法
四 遺伝子組み換え法・化学的合成法
五 ワクチン製造の課題
第五章 新型コロナウイルスとウイルス感染症
一 ウイルスの構造
二 ウイルス増殖の特色
三 吸着と侵入
四 脱殻と部品合成
五 ウイルス組み立てとウイルス粒子の放出
六 ウイルスと感染症
七 エイズの発症機構
八 エイズの治療
第六章 新型コロウイルスとワクチン
一 新型コロナワクチンの開発
二 新型コロナワクチンの種類と違い
三 ワクチンの種類によって効果に差が生じる理由
四 ワクチンの副作用
五 アレルギーとアナフィラキシー
六 新型コロナワクチンと変異型ウイルス
第七章 生ワクチンが抑え込んだ病気とその症状
一 ロタウイルス感染症
二 結核
三 麻しん
四 風しん
五 おたふくかぜ
六 水痘
七 黄熱
第八章 不活化ワクチンが抑え込んだ病気とその症状
一 A型肝炎
一 B型肝炎
二 ヒブ感染症
三 小児の肺炎球菌感染症
四 百日せき
五 日本脳炎(ポリオ)
六 炭疽菌
七 インフルエンザ
八 髄膜炎菌感染症
九 狂犬病
第九章 その他のワクチンが抑え込んだ病気とその症状
一 天然痘:異種ワクチン
二 ジフテリア:トキソイドワクチン
三 破傷風:トキソイドワクチン
四 新型コロナウイルス感染症:mRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン
第十章 ワクチンがもたらす未來
一 ウイルスと薬剤の抗争
二 抗生物質と耐性菌
三 次世代の新型コロナワクチン
四 次世代のワクチン
五 ワクチンと人類の未來