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サイエンス・アイ新書

毒の科学

身近にある毒から人間がつくりだした化学物質まで

著:齋藤 勝裕

紙版

内容紹介

私たちの身の周りには、命を奪う毒のもとになる植物や動物が数多く存在する。
しかし彼らは必死で身を守ろうとしているだけであり、
本当に恐るべきは人間自身が明確な目的をもって生みだした化学物質という毒なのだ。
本書は自然の毒から、人間がつくりだした毒まで、
その全容を実際の事件や事故も絡めながら紹介していく。

目次

序章 人間にとって毒とはなにか
01 毒と薬はなにが違うのか
02 人間の体のつくりから考える毒の効き方
03 ある種の生物は平気なのに人間だと死に至るわけ
04 致死量はどうやって決めるのか
06 毒のランキング
06 科学の発展が毒をいかに増やしたか

第1章 植物キノコ由来の毒
01 トリカブト
02 トウゴマ
03 ドクニンジン
04 ヒガンバナ
05 ジャガイモ、ワラビ
06 スイセン、イヌサフラン、スズラン
07 ドクゼリ、ドクウツギ、朝鮮アサガオ
08 青梅、アジサイ、キョウチクトウ
09 ハシリドコロ、ジギタリス、クワズイモ
10 カエンタケ、ドクササコ
11 ドクツルタケ、クサウラベニタケ、ツキヨタケ
12 ヒトヨタケ、ニガクリタケ、スギヒラタケ
13 カビ毒

第2章 魚・貝がつくりだす毒
01 フグ毒
02 サンゴ礁に棲む魚の魚
03 淡水魚のもつ毒
04 棘毒
05 貝毒
06 イモガイ
07 タコ・イカの毒
08 クラゲの毒
09 刺胞動物の毒
10 棘皮動物の毒

第3章 動物がつくりだす毒
01 ボツリヌス菌
02 破傷風菌
03 ガラガラヘビ、コブラ
04 マムシ、ハブ、ヤマカガシ
05 ウミヘビ
06 ヒキガエル、ヤドクガエル
07 イモリ、ヤモリ、トカゲ、カナヘビ
08 毒鳥
09 毒哺乳類
10 毒昆虫類
11 毒節足動物

第4章 人間がつくりだした毒
01 青酸カリ
02 亜ヒ酸
03 重金属
04 PCB、ダイオキシン
05 ホスゲン、硫化水素
06 塩素ガス、フッ化水素
07 サリン、ソマン、VX
08 殺菌剤、土壌殺菌剤
09 除草剤
10 塩素系殺虫剤
11 有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤
12 ネオニコチノイド系殺虫剤
13 人工甘味料
14 シンナー
15 タバコ、大麻
16 エタノール、メタノール
17 麻薬
18 覚せい剤
19 危険ドラッグ
20 放射性物質
21 SOx、NOx
22 フロン

第5章 毒物の事故と事件
01 ナポレオン暗殺
02 ローマ教皇の毒
03 ローマ皇帝の毒
04 中国皇帝の毒
05 大仏様の毒
06 白粉の毒
07 ラジウムガール
08 帝銀事件
09 森永粉ミルク事件
10 名張毒毒ぶどう酒
11 リシン暗殺事件
12 ポロニウム暗殺事件
13 パラコート連続殺人事件
14 沖縄トリカブト殺人事件
15 和歌山毒カレー事件
16 タリウム事件
17 アスベスト発ガン事件
18 毒入り輸入餃子事件
19 メラミン入り粉ミルク事件
20 有機塩素化合物発ガン事件
21 パーティー気体事件
22 フッ化水素事件

著者略歴

著:齋藤 勝裕
1945年5月3日生まれ。1974年東北大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。現在は名古屋市立大学特任教授、名古屋産業化学研究所上席研究員、名城大学非常勤講師、名古屋工業大学名誉教授などを兼務。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学。『マンガでわかる元素118』『周期表に強くなる!』『マンガでわかる有機化学』『マンガでわかる無機化学』『カラー図解でわかる高校化学超入門』『本当はおもしろい化学反応』(サイエンス・アイ新書)ほか、著書多数。

ISBN:9784797386349
出版社:SBクリエイティブ
判型:新書
ページ数:192ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2016年02月
発売日:2016年02月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD