医事法研究 創刊第1号
編:甲斐 克則
内容紹介
「医療と司法の架橋」による医事法学のさらなる深化と発展をめざす、基礎研究や最先端研究のアリーナ。創刊第1号は、第1部「論説」として医事法の基本原理に関する2論文(甲斐、野崎)と、医師の応招義務を論じる分載論文(水沼)の前半を、第2部はドイツの臨床研究に関する講演の翻訳(ローゼナウ/天田・甲斐訳)を、その他「判例研究」2本(澁谷・中野)と「書評」(岩志)も掲載。
目次
『医事法研究創刊第1号』
甲斐克則(早稲田大学大学院法務研究科教授) 責任編集
【目 次】
創刊にあたって
はしがき
◇第1部 論 説◇
◆1◆ 医事法の基本原理―刑法の立場から〔甲斐克則〕
Ⅰ 序
Ⅱ 医事法の意義
Ⅲ 医事法の基本原理構築に向けて
Ⅳ 結 語―医療と(刑事)法規制のあり方
◆2◆ 医事法の基本原理―法哲学の視角から〔野崎亜紀子〕
Ⅰ はじめに―医事法とは何か
Ⅱ 医事法は何を規律するのか
Ⅲ 医事法が持つ視角
Ⅳ 医プロフェッショナリズム
Ⅴ 善行原則と個人の尊重
Ⅵ 法・ルールによる規律
Ⅶ おわりに―医事法の基本原理を考えるために
◆3◆ 応招義務の歴史的展開と現代的意義〔水沼直樹〕
序
Ⅰ 応招義務の沿革と変遷
―(以下,次号に続く)―
◇第2部 国内外の動向◇
講演:人を対象とする研究の法的要件〔ヘニング・ローゼナウ[天田 悠・甲斐克則訳]〕
Ⅰ 本稿の構成
Ⅱ 研究の意義
Ⅲ リスク・ベネフィット衡量とインフォームド・コンセント
Ⅳ 医学研究の法的規制
Ⅴ 同意能力を有しない者を対象とする研究
Ⅵ 同意能力を有しない者を対象とする非治療的研究
Ⅶ 欧州評議会の生物医学条約
Ⅷ ドイツにおける法的状況:医薬品法41条2項2号d
Ⅸ 同意能力を有しない者を対象とする研究の憲法上の許容性
◇医事法ポイント判例研究◇
〈1〉鑑定医による秘密漏示事件
最決平成24年2月13日刑集66巻4号405頁〔澁谷洋平〕
〈2〉医薬品ネット販売事件判決と混合診療事件判決の比較検討
最判平成25年1月11日民集67巻1号1頁
最判平成23年10月25日民集65巻7号2923頁〔中野亮介〕
◇書 評◇
『医事法辞典』甲斐克則編集代表(信山社,2018年)〔岩志和一郎〕
ISBN:9784797270211
。出版社:信山社
。判型:菊判変
。ページ数:120ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2019年11月
。発売日:2019年12月02日。