ジェンダー法研究 第8号
編:浅倉 むつ子
編:二宮 周平
他著:床谷 文雄
内容紹介
◆実務と研究を架橋し、新たな共生社会を拓く【ジェンダー法学】の専門誌◆
第8号は特集1「同姓/別姓を選ぶ権利―市民と学術の対話から」は、4本の論考(二宮、床谷、辻村、榊原)と、5件の市民の声を掲載。特集2「生活時間を考える」は、3論考(田巻、渋谷、圷)を収録。「立法・司法の動向」は、非正規労働者の均等・均衡待遇をめぐる最高裁判例の動向を検討(黒岩)。
目次
『ジェンダー法研究第8号』
浅倉むつ子・二宮周平 責任編集
【目 次】
はしがき(浅倉むつ子・二宮周平)
特集1:同姓/別姓を選ぶ権利 ― 市民と学術の対話から
◇第1部 姓をめぐる学術と司法◇
◆1◆ 総論:選択的夫婦別姓―2014年日本学術会議提言のフォローアップ〔二宮周平〕
はじめに
Ⅰ 夫婦同氏制度の根拠
Ⅱ 選択的夫婦別氏制度の提起
Ⅲ 提言のフォローアップ
おわりに―フォローアップの総括
◆2◆ 比較法から見た姓〔床谷文雄〕
Ⅰ はじめに―日本の強制的夫婦同姓の特異性
Ⅱ 法制度としての姓の比較
Ⅲ 比較法的に見た姓の規律の在り方
Ⅳ おわりに
◆3◆ 憲法と姓―民法750条違憲論の諸相〔辻村みよ子〕
Ⅰ 問題の所在―民法750条の合憲性をめぐる理論的課題
Ⅱ 第一次夫婦別姓訴訟と憲法学説の展開
Ⅲ 第二次夫婦別姓訴訟最高裁決定(2021〈令和3〉年6月23日)
Ⅳ おわりに
◆4◆ 別姓訴訟の争点と今後―令和3年最大決を経て〔榊原富士子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 合憲意見と違憲意見の違い
Ⅲ 憲法上の争点1―憲法14条1項
Ⅳ 憲法上の争点2―憲法24条
Ⅴ 憲法24条と立法事実の変化
Ⅵ 女性差別撤廃条約について
Ⅶ 今後について
◇第2部 姓を選ぶ権利 ― 市民の声から◇
◆5◆ 選択的別姓を求める社会的動向〔井田奈穂〕
◆6◆ 夫婦別姓を実践している市民の声〔佐藤万奈/西 清孝〕
◆7◆ #選択的夫婦別姓はよ‼―事実婚を選んで28年目の夫婦の思い〔小泉祐里/田中 浩〕
◆8◆ 別姓の両親のもとで育ったことについて〔松浦将也〕
◆9◆ 若い世代の声〔櫻井彩乃〕
特集2:生活時間を考える
◆10◆ 生活時間を確保できる労働を―コロナ危機下で考える〔田巻紘子〕
Ⅰ コロナ下で明らかになった生活時間と労働の課題
Ⅱ 在宅する子どものケアと就労のバッティング
Ⅲ 職場における「労働の常識」を変える
Ⅳ 制度によって意識を変える―「家族生活時間」を誰もが行使できる社会のために
◆11◆ 市民社会構築のための「社会生活時間」実現へ〔渋谷典子〕
Ⅰ 「社会生活時間」とは
Ⅱ 「労働の再定義とケアワークの位置づけ」からの示唆
Ⅲ 「社会生活時間」と市民活動
Ⅳ 企業別シティズンシップと「社会生活時間」
Ⅴ 市民社会構築に向けて
◆12◆ コロナ危機で見えてきた「生活時間」の重要性
―新たな社会構築に向け,今求められる行動変容アクション〔圷 由美子〕
Ⅰ アフターコロナを見据え,新たな働き方のビジョンを
Ⅱ 新しい働き方の思考軸としての「生活時間アプローチ」
Ⅲ 「生活コアタイム」が可視化する日本の社会構造
Ⅳ 新たな働き方のビジョンの形
Ⅴ 新たな社会構築に向け,今求められる行動変容アクション
【立法・司法の動向】
有期労働者の不合理待遇禁止に関する最高裁判例の展開―2020年最高裁判決の意義と課題〔黒岩容子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 最高裁旧労契法20条判例の展開
Ⅲ 2020年最高裁判決の意義と課題
Ⅳ おわりに
ISBN:9784797268485
。出版社:信山社
。判型:菊判変
。ページ数:180ページ
。定価:3600円(本体)
。発行年月日:2021年12月
。発売日:2021年12月28日。