民主主義は可能か?
新しい政治的討議のための原則について
著:ロナルド・ドゥオーキン
訳:水谷 英夫
内容紹介
健全な民主主義はいかにして達せられるか?テロと人権、宗教と尊厳、税金とレジティマシーといったテーマをアメリカ政治の現状に対する危機感から検討し、日本社会へも重要な警鐘を鳴らす。全ての人々が尊重することのできる、より深い、個人的・政治的道徳の諸原則、そして、その議論の方法を説く。“Is Democracy Possible Here ?”(2006)が待望の邦訳!
目次
はじめに〔Preface〕
◆ 第1章 一 致 点〔Common Ground〕
・討論を求めて
・本書の検討課題
・人間の尊厳の2つの側面
・人間の生の本来的価値
・人間の生に関する個人の責任
・一致点と論争点
◆ 第2章 テロリズムと人権〔Terrorism and Human Rights〕
・テロリズム・権利・安全
・人権とは何か?
・ベースライン(Baseline)の侵害
・悪意(Bad-Faith)の侵害
・安全と名誉
◆ 第3章 宗教と尊厳〔Religion and Dignity〕
・政治と宗教
・2つのモデル
・国教の樹立
・宗教活動の自由
・我々は今何処に立っているのだろうか?
・宗教と狭義の政治的リベラリズム
・なぜ宗教の自由なのだろうか?
・自由の構造
・自由と文化
・諸 問 題
◆ 第4章 税金と正統(当)性〔Taxes and Legitimacy〕
・税金と消費(Tax and Spend)
・政治的正統(当)性と平等な配慮
・レッセ・フェールと小さな政府
・個人的責任
・事前の平等と事後の平等
・正義のイメージ
・仮想保険(Hypothetical Insurance)
・正統性と反論
・挑 戦
◆ 第5章 民主主義は可能か?〔Is Democracy Possible?〕
・アメリカは民主主義国家なのだろうか?
・民主主義とは何か?
・多数決ルールには何らかの価値があるのだろうか?
・パートナーシップ民主主義― その概略的なスケッチ
・我々は何ができるのだろうか?―まず,教育
・選 挙
・憲法と最高司令官
エピローグ〔Epilogue〕
訳者あとがき
参考文献
索