死者が立ち止まる場所
日本人の死生観
著:マリー・ムツキ・モケット
訳:高月 園子
紙版
内容紹介
日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれた著者は、子どものときから母とともに日本各地を旅していた。父をなくし、その喪失から立ち直ることができずにいたとき、海の向こうで東日本大震災が起きた。
人はどのように死者を送り、親しい人の死を受け入れていくのか。仏教は答えをくれるのか?
被災地をはじめ、永平寺、高野山、恐山などをめぐり、盆踊り、精霊流し、お盆の行事などを訪ね歩きながら、著者は少しずつ心の折り合いをつけていく。
ふたつの祖国をもつ著者の、死をめぐる日本文化論であり、日本旅行記でもある。
目次
序章
1.大災害
2.寺
3.お別れ
4 冬の悪魔
5 春爛漫
6 日本列島の仏陀
7 ともに座して
8 ともに食して
9 小さなプリンセス
10 原子の分離
11 死者のゆくえ
12 あの世
13 夏の訪問者
14 霊との告別
15 秋の紅葉
16 盲目の霊媒
17 ダース・ベイダー
18 あの世からのメッセージ
謝辞
訳者あとがき