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昭和を語る

鶴見俊輔座談

著:鶴見 俊輔

紙版

内容紹介

今こそ読み返したい歴史的証言! 戦争の記憶が薄れ、「歴史修正主義」による事実の曲解や隠蔽などから周辺諸国とのコンフリクトが起きている昨今、『鶴見俊輔座談』(晶文社)が残した歴史的・思想的役割は大きい。今では歴史的証言となっているこの座談集(全10巻)から、日本人の歴史認識にかかわる座談を選び、日本が辿ってきた道を見つめる。【解説】中島岳志

目次

Ⅰ 憲法
ルーズベルトのことば  都留重人
「日本国憲法」のミステリー  古関彰一 河合隼雄

Ⅱ 戦争
強姦について  富岡多惠子
人間が去ったあとに  粉川哲夫 福嶋行雄 マーク・ノーネス

Ⅲ 敗戦
八月十五日に君は何をしていたか  羽仁五郎
焼け跡の記憶  開高健

Ⅳ 戦争体験
「敗戦体験」から遺すもの  司馬遼太郎
「戦後」が失ったもの  吉田満
  戦後史の争点について──鶴見俊輔氏への手紙  粕谷一希
  戦後の次の時代が見失ったもの──粕谷一希氏に答える  鶴見俊輔

Ⅴ 天皇制
世界史のなかの天皇制  中沢新一

解説 鶴見俊輔の岩床  中島岳志

著者略歴

著:鶴見 俊輔
1922年東京生まれ。哲学者。15歳で渡米、ハーヴァード大学でプラグマティズムを学ぶ。アナキスト容疑で逮捕されたが、留置場で論文を書きあげ卒業。交換船で帰国、海外バタビア在勤部官府に軍属として勤務。戦後、渡辺慧、都留重人、丸山眞男、武谷三男、武田清子、鶴見和子と『思想の科学』を創刊。アメリカ哲学の紹介や大衆文化研究などのサークル活動を行う。京都大学、東京工業大学、同志社大学で教鞭をとる。60年安保改定に反対、市民グループ「声なき声の会」をつくる。六五年、ベ平連に参加。アメリカの脱走兵を支援する運動に加わる。70年、警官隊導入に反対して同志社大学教授を辞任。著書に『鶴見俊輔集』(全17巻、筑摩書房)『鶴見俊輔座談』(全10巻、晶文社)『鶴見俊輔書評集成』(全3巻、みすず書房)『戦後日本の大衆文化史』『戦後日本の精神史』(岩波書店)『アメノウズメ伝』(平凡社)ほか。

ISBN:9784794968449
出版社:晶文社
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2015年06月
発売日:2015年06月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB