文科系のための遺伝子入門
よくわかる遺伝リテラシー
著:土屋 廣幸
内容紹介
遺伝と遺伝子の基礎がよくわかる!
今の時代、遺伝子の基本知識は必須です。遺伝子研究の発展はめざましく、今では、人ひとりの全遺伝情報(ゲノム)が安価に解読できるようになり、医療現場では、遺伝情報を利用した診断治療の新しい技術が次々に生まれています。しかし、遺伝子や遺伝の内容を理解するのは大変難しいと思っている人が多いのではないでしょうか。「遺伝子」をウィキペディアで調べると、たいていの人はしょっぱなから降参でしょう。そこで本書は、遺伝子に関連する言葉を、文化系の人々でもわかるように丁寧に説明しました。また、今日話題の遺伝に関する様々なトピックスの内容もぬかりなく説明しています。もちろん「文系」でなくても、最新の遺伝子研究について知りたい人にピッタリの一冊です。
目次
文科系のための遺伝子入門 目次
推薦の言葉
はじめに
この本で明らかにしたいこと
第1章 遺伝子の役割――その1 親から子へ遺伝情報を伝える
血液型
メンデルの法則とエンドウマメの形質
■第1章のまとめ
第2章 染色体とDNAと遺伝子
染色体
DNAという言葉の意味
DNAの構造
DNAと遺伝子の違い
塩基
DNAの二重らせん構造の発見
あらためて、遺伝子とDNAと染色体の関係についてまとめると
■第2章のまとめ
第3章 細胞分裂とDNAの複製、そして転写
■第3章のまとめ
第4章 遺伝子の役割――その2 タンパク質をつくるための情報
セントラル・ドグマ (DNA → RNA → タンパク質)
転写――メッセンジャーRNAの生成
RNAの構造
コドン表(遺伝暗号表)
エクソンとイントロン
選択的スプライシング
翻訳――メッセンジャーRNAからタンパク質へ
ミトコンドリア
■第4章のまとめ
第5章 五大栄養素
タンパク質、糖質(炭水化物)、脂肪
■第5章のまとめ
第6章 タンパク質
酵素タンパク質
構造タンパク質
貯蔵タンパク
輸送タンパク質
収縮タンパク質
防御タンパク質
調節タンパク質
■第6章のまとめ
第7章 遺伝子解析の限界
1つの遺伝子に異常があるときでも、異常の場所は個人によって異なることがある
遺伝子異常にはスニップス(SNPs、一塩基多型)以外にも、いくつか変異のパターンがある
遺伝子だけですべての特性・性質が決まるわけではない
多因子遺伝とは
■第7章のまとめ
第8章 遺伝子をめぐるトピックス
羊のドリー
iPS細胞(人工多能性幹細胞)
次世代シーケンサー(シークエンサー)
全ゲノム塩基配列解析、ゲノムワイド関連解析、エクソーム解析
ヒトゲノム計画
ヒトゲノム計画に続くもの
1000ドルゲノム計画
アンジェリーナ・ジョリーさんとがん関連遺伝子
がん関連遺伝子とは105
直接消費者に提供される遺伝学的検査(DTC遺伝学的検査)
遺伝子編集(ゲノム編集)――クリスパー/キャス
■第8章のまとめ
あとがき
参考書籍
引用文献
索引