出版社を探す

複雑さと共に暮らす

デザインの挑戦

著:ドナルド・A・ノーマン
他訳:伊賀 聡一郎
他訳:岡本 明

紙版

内容紹介

ロングセラー『誰のためのデザイン?』 以来、デザインの世界にアフォーダンスの概念を導入し、「デザインは分かりやすくなければならない!」という旗を高く掲げてきたノーマンが、現実世界の複雑さにどう対処したらよいのかという問題に正面から立ち向かい、新境地をひらいた注目の本です。これまで同様絶妙の事例を縦横に引きながら、一見これまでの主張とは反対に、「テクノロジーは複雑でなければならない」と主張しているのです。もちろん、複雑さに対処するデザイナーの原則、ユーザーの原則がしっかりと述べられます。デザインにおけるアフォーダンス概念にも 大修正を加え、ノーマン・ウオッチャーならずとも見逃せない一冊です。

目次

複雑さと共に暮らす―目次

日本語版への序文

1 複雑さと共に暮らす ― なぜ複雑さは避けられないのか
ほとんどすべての人工のモノはテクノロジーである
複雑なものは楽しみになり得る
何ヶ月もの学習を要する人生のよくある断面

2 簡素さは心の中にある
概念モデル
なぜすべてのものが打出しハンマーのように簡単にならないのか
ボタンの数が少ないとなぜ操作が難しくなるのか
複雑さについての誤解
簡単だからといって、機能が少ないということではない
一般に仮定されている簡単さと複雑さの間のトレードオフは、なぜ
  間違っているのか
誰もが機能好き
複雑なものも理解可能だし、簡単なものにも混乱させられることが
  ある

3 簡単なものがいかにして我々の生活をややこしくするのか
実世界に情報を置く
サインが役に立たないとき
専門家はいかにして簡単なタスクを混乱させるか
強制選択法で複雑さを減少させる

4 社会的シグニファイア
文化的複雑さ
社会的シグニファイア ― 何をするべきかを世界は我々に
  どのように伝えるのか
実世界の中の社会的シグニファイア

5 人間支援のデザイン
スプラインを網目化中
目標とテクノロジーの間の不一致
割込み
利用パターンを無視すると、シンプルで美しいものも複雑で醜い
  ものになる
望みのライン
痕跡とネットワーク
推奨システム
グループへの支援

6 システムとサービス
システムとしてのサービス
サービス青写真
エクスペリエンスをデザインする
心地よい外界とのエクスペリエンスの創造 ― ワシントン相互銀行
工場のデザインのようにサービスをデザインする
病院でのケア
患者はどこにいる?
サービスデザインの今

7 待つことのデザイン
待ち行列の心理学
待ち行列の六つのデザイン原理
待つことのデザイン的解決
列は一つか複数か? ― 片側だけのレジと両側のレジ
二重バッファリング
列をデザインする
記憶は現実よりも重要である
待ちが適切に扱われるとき
エクスペリエンスをデザインする

8 複雑さに対処する ― パートナーシップ
T型フォード車をどのように始動させるか
複雑さを扱う基本原則
デザイナーのための規則 ― 複雑さを扱いやすくする
我々のための規則 ― 複雑さに対処する

9 挑戦
販売員のバイアス
デザイナーと客の間のギャップ
評論家のバイアス
社交的インタラクション
なぜ簡単なものが複雑になるのか
デザインの挑戦
複雑さと共に暮らす ― パートナーシップ

謝辞     
注      
訳者あとがき 
文献     
索引     
装幀=桂川 潤

ISBN:9784788512474
出版社:新曜社
判型:4-6
ページ数:348ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2011年08月
発売日:2011年08月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TBC