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しあわせ仮説

古代の知恵と現代科学の知恵

著:ジョナサン・ハイト
訳:藤澤 隆史
訳:藤澤 玲子

紙版

内容紹介

幸福はどこからくるのか、逆境におちいったとき、どう立ち向かえばよいのか──古代から、多くの思想家たちがこの問いに答えようとしてきました。 本書は世界の10の「偉大な思想」を心理学の知見に照らし合わせて吟味し、現代の心理学から何が言えるかを探求した本です。もちろん幸福とはこれだ!という明快な回答が用意されているわけでも、こうすれば幸福になれる!という方法を授けてくれるわけでもありませんが、科学的に裏打ちされたヒントが数多く詰まっています。また人間の心には意識ではコントロールできない部分があること、社会生活における返報性(目には目)の心理学的本質がズバリと述べられて、心理学初学者のテキストとして読んでも大いに楽しめ、役立つ本です。

目次

目  次

日本語版への序文 

序 章 過剰な知恵 

第1章 分裂した自己 
第一の分裂─心 対 体
第二の分裂─右脳 対 左脳
第三の分裂─新皮質 対 旧皮質
第四の分裂─制御されたプロセス 対 自動化されたプロセス
自制の失敗
心的侵襲
議論に勝つのは難しい

第2章 心を変化させる 
好悪計
ネガティビティ・バイアス
大脳皮質くじ
心を変化させる方法

第3章 報復の返報性 
超社会性
背中を掻いてくれるなら、私も背中を掻いてあげよう
背中を刺すなら、私も背中を刺してやる
ルーク、フォース(力)を使え

第4章 他者の過ち 
見せかけを保つ
内なる弁護士を見出せ
バラ色の鏡
私は正しい、あなたが偏っている
悪魔が満足させてくれるもの
純粋悪の神話
偉大なる道の発見

第5章 幸福の追求 
進歩の原理
適応の原理
古代の幸福仮説
幸福の方程式
フローの発見
誤った追求
幸福仮説再考

第6章 愛と愛着 
抱きしめること
愛は恐れを克服する
その証拠は別離にある
子どもだけではない
愛と膨張した頭部
二つの愛、二つの誤り
なぜ、哲学者は愛を嫌うのか?
自由は健康を害するかもしれない

第7章 逆境の効用 
トラウマ後成長
苦悩はするべきか?
意味づける者は幸いである
何事にも旬がある
誤りと知恵

第8章 徳の至福 
古代の徳
西洋はいかにして敗北したか
ポジティブ心理学の徳
難しい問題と簡単な回答
難しい問題と難しい回答
徳の未来

第9章 神の許の神聖性、あるいは神無き神聖性 
人間は動物ではない?
神聖性の倫理
神聖なる侵入
高揚とアガペ(神の愛)
畏敬と超越
邪悪な自己
フラットランドと文化戦争

第10章 幸福は「あいだ」から訪れる 
質問は何だったのか?
愛と仕事
バイタル・エンゲージメント
階層間コヒーレンス
神は群集を与え給う
調和と目的
人生の意味

結論 バランスの上に 
訳者あとがき  
事項索引  
人名索引  
装幀=難波園子

ISBN:9784788512320
出版社:新曜社
判型:4-6
ページ数:424ページ
定価:3300円(本体)
発行年月日:2011年06月
発売日:2011年06月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP