虐待をこえて、生きる
負の連鎖を断ち切る力
著:内田 伸子
著:見上 まり子
内容紹介
毎日のように、親による子の虐待が報じられています。しかし世間に知られる虐待は氷山の一角にすぎません。家庭という密室で、力のしつけや心理的虐待を受けている子どもが増えています。虐待は、子どもの心とからだに埋め込まれ、負の記憶となって、次代の子供の虐待に繋がることが少なくありません。本書は、ひどい虐待にあった子どもたちも支援を得て立ち直ることができることをはっきりと示す心理学者の報告と、虐待を受けたために人生に自信を持てず、わが子にひどくあたってしまった母親の自己回復の手記です。負の連鎖を断ち切る力とは何かについて、深く教えてくれる一冊です。第一著者の内田氏は、お茶の水女子大学教授。
目次
◆虐待をこえて、生きる――目次
虐待をこえて、生きる・目次
まえがき
第1章 負の連鎖増え続ける虐待、傷つく子どもたち
1 孤立する家族の中にいる子ども
2 虐待発生の背景因は何か
3 虐待のもとでの発達遅滞
第2章 FとMの物語育児放棄からの再生の鍵「愛着」
1 養育放棄されたきょうだい
2 愛着再生への鍵
3 人間発達の可塑性子どもの自生的成長へのガード
第3章 ことばの力書くこと・考えること・発見すること
1 読み書きを獲得すると認識のしかたは変わるか
2 「話す」から「書く」へ
シンボル体系が変わるということ
3 書くことによる新しいものの発見
第4章 物語負の連鎖を断ち切る装置
1 自分史の意味
2 書くこと・生きること
3 それでも、人生に「イエス」と言う
第5章 れんげ草の庭一つの人生で人は生き直すことができる
1 お母さん失格
2 出会い
3 カウンセリング
4 マユミちゃんとブラウスのボタン
5 死にたかった高校生
6 虐待されてたんだ
7 いいお母さんになりたくて
8 友里恵さん
9 父のこと
再会
ちいちゃん、ごめんな
母との対決
しのぶ君のこと
れんげ草と桃太郎
母を許すということ
エピローグ
あとがき
注 (1)
ISBN:9784788511989
。出版社:新曜社
。判型:4-6
。ページ数:260ページ
。定価:1900円(本体)
。発行年月日:2010年04月
。発売日:2010年04月15日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS。