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不安とうつの統一プロトコル 診断を越えた認知行動療法 臨床応用編

監:伊藤 正哉

紙版

内容紹介

感情の障害すべてに適用できる診断横断的なアセスメントと治療アプローチとして開発された統一プロトコル(UP)を,様々な障害や障害群に適用してきた事例紹介(大うつ病性障害,双極性障害,摂食障害など)に第3~第13章までを割き,臨床実践に焦点を当てている.第16章では文化を越えたUPの実践事例として,コロンビアとともに日本の事例が紹介されている.

目次

目 次

日本版によせて
原著におけるシリーズ監修者による序文 ABCT臨床実践シリーズについて
原著におけるまえがき
原著編者一覧
訳者一覧


第1章 感情障害に対する診断を越えた治療のための統一プロトコル 序文
1 統一アプローチの理論的根拠
2 次元的な診断とアセスメント
3 統一プロトコルの開発
4 結論

第2章 診断横断アセスメントと事例概念化 統一プロトコルの理論的根拠と適用
1 精神障害の分類:改善の余地はあるか
2 新たな方向性:多次元感情障害質問票(MEDI)を用いた診断横断的分類

第3章 不安症に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 臨床事例
3 目標を定め,動機づけを保つ
4 感情を理解する
5 感情へのマインドフルな気づき
6 認知的柔軟性
7 感情行動の逆をする
8 身体感覚を理解し向き合う
9 感情曝露
10 達成を認め,将来を見据える
11 結論

第4章 強迫症および関連障害群に対する統一プロトコル
1 OCDにおける神経症傾向
2 概説
3 事例概念化
4 治療
5 アセスメントデータ
6 治療上の課題
7 結論

第5章 大うつ病性障害に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 治療への示唆
3 事例
4 感情を理解する
5 治療後
6 結論

第6章 双極性障害と併存症に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 事例
3 結論

第7章 PTSDに対する統一プロトコル
1 PTSDへのUPの事例シリーズ
2 治療で共通して現れるテーマ
3 治療効果の要約
4 結論

第8章 アルコール使用障害と不安症の併存に対する統一プロトコル
1 アルコール使用障害と併存する不安症
2 併存を説明する仮説的理論
3 AUDと不安症の併存に対する診断を越えた治療
4 事例
5 診断を越えた概念化
6 治療
7 臨床上の成果
8 要約と結論

第9章 摂食障害に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 感情へのマインドフルな気づきを高める
3 認知的柔軟性
4 感情行動の逆をする
5 身体感覚を理解し向き合う
6 感情曝露
7 結論と今後の方向性

第10章 不眠障害に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 感情障害としての不眠障害
3 不眠症に対する診断を越えた治療の標的
4 事例
5 結論

第11章 非自殺的・自殺的な自傷念慮と自傷行為に対する統一プロトコル
1 非自殺的・自殺的な自傷念慮と自傷行為の定義とその発生
2 感情障害の枠組みにおける非自殺的・自殺的な自傷念慮と自傷行為
3 事例1:NSSI
4 事例2:自殺念慮と自殺行動
5 結論

第12章 境界性パーソナリティ障害の統一プロトコル
1 境界性パーソナリティ障害は感情障害である
2 現行のBPD治療
3 事例
4 実証的裏づけ
5 結論

第13章 慢性疼痛に対する統一プロトコル
1 慢性疼痛
2 事例
3 結論

第14章 併存症のある困難事例に対する統一プロトコル
1 はじめに
2 事例
3 結論

第15章 集団療法での統一プロトコル
1 はじめに
2 事例
3 アセスメント
4 グループの紹介
5 治療の実施
6 治療反応
7 結論

第16章 統一プロトコルの異文化への適用 日本とコロンビアの事例
1 なぜ文化的適応が必要なのか
2 そもそも文化とは何か?
3 UPでの文化的事例概念化
4 事例
5 結論

第17章 統一プロトコル 今後の方向
1 はじめに
2 今後の方向性
3 結論


参考文献
索引

ISBN:9784787824547
出版社:診断と治療社
判型:B5
ページ数:248ページ
定価:5500円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年03月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ