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みんなで考える性分化疾患

監:大阪府立病院機構大阪母子医療センター

紙版

内容紹介

大阪母子医療センターでの経験を基に、性分化疾患(DSD)の多職種で行う臨床管理について解説.DSD診療にて重要となる移行支援や自立支援,法的側面の記載も充実し,DSDの子どもや家族へのフォローアップについても配慮した.また,子どもと家族に向けたQ&Aや移行支援シートなど,臨床の場でDSDの子どもや家族に遭遇したときに役立つ情報を網羅.

目次

巻頭言 倉智博久
序文 位田 忍
執筆者一覧

第1章:DSDとは
1.性分化の過程 川井正信
2.DSDの診断と検査 川井正信
3.DSDの分類 川井正信  

第2章:DSDの臨床管理(本人,養育者,医療者への対応)
1.新生児期に診断された場合 吉田美寿々  
2.乳児期?小児期に診断された場合 庄司保子  
3.思春期以降に診断された場合 庄司保子  

第3章:DSDの治療とその選択
1.外科治療 松本富美  
2.内科治療 庄司保子  

第4章:一般の子どもの心理的成熟,性教育
1.性に関するこころの育ちと性別違和 山本悦代,小杉 恵  
2.わが国の性教育の現状と課題 島田憲次,佐保美奈子  
? コラム 助産師による出張性教育 藤川陽子  

第5章:DSDの教育と自立支援―移行期医療,移行期外来の役割
1.移行期医療とは 位田 忍  46
2.大阪母子医療センターにおける移行支援―自立支援 江口奈美,山本悦代  
3.大阪母子医療センターのDSDの移行期医療 位田 忍,伊藤衣里,石見和世,江口奈美,菅田純子  

第6章: DSDの成人期医療の問題点
1.外科手術に伴うもの,癌化の問題 松井 太  
2.内科的観点から(性腺補充を中心に) 橋本香映  
3.妊孕性(男性) 松井 太  
4.妊孕性(女性) 川口晴菜  

第7章:DSDサポートチームとその役割
1.サポートチーム 石見和世  
 a 精神・心理的サポート 山本悦代,小杉 恵  
 b 遺伝カウンセリング 松田圭子,岡本伸彦  
 c 看護師 石見和世,菅田純子  
2.患者・家族会 石見和世  

第8章:DSDに係る制度,その他
1.DSDで出生届はどのように出すのか?性別を変える場合の手続きは?(法律制度) 松山聡子,松井 太  88
2.医療助成はあるか?小児慢性特定疾病と指定難病(医療制度) 惠谷ゆり  

Q&A 位田 忍,川井正信,松井 太,伊藤衣里,石見和世,江口奈美,菅田純子  
      乳児期
       Q1.今の時点で何か気をつけることはありますか?
       Q2.この子は将来自分の性別に違和感をもちますか?そのときはどうしたらよいですか(性別変更など)?
       Q3.手術の費用などが不安です.
      幼児期
       Q1.子どもに質問されたとき何と答えればよいですか?
        「なぜ病院に行くの?」
        「(たとえばCAH例で薬を飲んでいる場合)なぜ薬を飲むの?」
        「(乳児期に手術をした場合)この傷はなに?」
        「(外性器に違和感がある場合)なぜ自分のは人と違うの?」
       Q2.園や学校へは何と説明したらよいですか?
      学童期
       Q1.(内服がある場合)薬はいつから自分で管理できるようになりますか?
       Q2.(生理がこない場合)生理のことはなんと説明したらよいですか?
       Q3.本人への病気の説明はしたほうがよいですか?
       Q4.(子どもができにくい場合)いつ頃本人へ伝えたらよいでしょうか?
       Q5.本人への病気の説明はどのようにしたらよいですか?
       Q6.(外性器に違和感がある場合)林間学校,修学旅行で集団での入浴があるときは皆さんどうしていますか?
      思春期
       Q1.(生理がこない場合)友達に聞かれて返答に困っているようです.よい返答の仕方はありますか?
       Q2.(内服がある場合)薬の飲み忘れがあるようです.反抗期で言っても聞きません.どうしたらよいでしょうか?
      青年期
       Q1.(パートナーがいる場合)パートナーへの説明に悩んでいるようです.どうしたらよいでしょうか?

資料 子どもの自立を支援するための移行支援シート

索引

ISBN:9784787823984
出版社:診断と治療社
判型:B5
ページ数:120ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年09月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ