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オホーツクの古代文化

東北アジア世界と北海道・史跡常呂遺跡

編:東京大学文学部常呂実習施設/考古学研究室

紙版

内容紹介

海を越えていくつもの文化が交錯し発展を遂げたオホーツク海沿岸の地は、北海道の歴史を考える上で欠かすことができない。史跡常呂遺跡を中心に、オホーツクの古代文化を追究した東京大学常呂実習施設50年の歩みとともに、住居跡、狩猟・漁労具、人骨、土器のおこげなど、様々な資料を駆使した最新の研究成果を紹介する。

目次

第1章 北の海に暮らした人びと
 旧石器文化(山田哲)
  コラム 常呂川流域の旧石器時代研究(中村雄紀)
  コラム 旧石器/縄文時代移行期のミッシングリンクを探る(夏木大吾) 
  コラム 黒曜石製石器(山田哲)
 縄文・続縄文文化(熊木俊朗・福田正宏)
  コラム 擦切石斧(夏木大吾) 
  コラム 幣舞式土器とシマフクロウ(福田正宏)
  コラム 縄文時代の漆製品からみた常呂川河口遺跡の漆塗櫛(太田圭)
  コラム 弥生化と続縄文(根岸洋)
  コラム 常呂川河口遺跡墓坑出土品(中村雄紀)
 道東部のオホーツク文化(熊木俊朗)
  コラム 銛頭(設楽博己)
  コラム 動物意匠遺物(高橋健)
  コラム 骨製クマ像(熊木俊朗)
  コラム 日本列島の古代船からみたオホーツク文化の船(塚本浩司)
 擦文文化からアイヌ文化へ(熊木俊朗)
  コラム 常呂川下流域の擦文集落(榊田朋広)   
  コラム 北日本におけるレプリカ法による土器圧痕調査(太田圭)
  コラム 擦文文化のフォーク状木製品(大澤正吾)   
  コラム 紡錘車と擦文文化(市川岳朗)

第2章 東北アジア世界と北海道 
 東北アジアからみたオホーツクの古代文化(福田正宏・佐藤宏之)
 常呂川下流域の古環境(一木絵理)
 形質人類学からみた北海道の先史(近藤修)
 動物遺体からわかる生業や環境(新美倫子)
 常呂の遺跡と食生態分析(國木田大)
 北方漁労民の技術(高橋健)
 アイヌ文化のクマ儀礼の起源をめぐって(佐藤宏之)
  コラム ロシア極東の遺跡を掘る(森先一貴) 

第3章 東北アジア考古学と常呂
 東京大学と東北アジア考古学(福田正宏)
  コラム 駒井和愛と渤海国の考古学研究(中村亜希子)
 東京大学と常呂の出会いとあゆみ(熊木俊朗)
 常呂実習施設の発掘調査の歴史と研究成果(熊木俊朗)
  コラム 常呂研究室草創のころ(菊池徹夫)
  コラム 常呂実習施設初期の発掘実習と職員宿舎(飯島武次)
  コラム 常呂実習施設とともに(宇田川洋)
  コラム 黒曜石を使う(大貫静夫)
  コラム 二〇〇〇年代以降の新たな取り組み(佐藤宏之)
  コラム 常呂実習で学んだこと(榊田朋広)
  コラム モヨロ貝塚調査と東京大学(米村衛)

第4章 常呂の遺跡とともに 
 大学と地域連携 東大文学部と常呂実習施設の取り組み(熊木俊朗)
 文化財の保存活用と地域連携(森先一貴)
 世界遺産と地域連携(根岸洋)
 史跡常呂遺跡の整備(山田哲・中村雄紀)
 ところ遺跡の森案内(中村雄紀)
  コラム 東大とのおつきあい(新谷有規)

著者略歴

編:東京大学文学部常呂実習施設/考古学研究室
熊木俊朗(東京大学大学院)
福田正宏(東京大学大学院)
山田 哲(北見市教育委員会ところ遺跡の森)
中村雄紀(北見市教育委員会ところ遺跡の森)
夏木大吾(東京大学大学院)
太田 圭(東京大学大学院)
根岸 洋(東京大学大学院)
設楽博己(東京大学名誉教授)
高橋 健(横浜ユーラシア文化館)
塚本浩司(大阪府文化財センター)
榊田朋広(札幌市埋蔵文化財センター)
大澤正吾(文化庁)
市川岳朗(北見市教育委員会)
佐藤宏之(東京大学名誉教授)
一木 絵理(上高津貝塚ふるさと歴史の広場)
近藤 修(東京大学大学院)
新美倫子(名古屋大学博物館)
國木田 大(北海道大学大学院)
鈴木 舞(山口大学)
森先一貴(東京大学大学院)
中村亜希子(独立研究者)
菊池徹夫(早稲田大学名誉教授)
飯島武次(駒澤大学名誉教授)
宇田川 洋(東京大学名誉教授)
大貫静夫(東京大学名誉教授)
米村 衛(網走市立郷土博物館)
新谷有規(株式会社しんや)

ISBN:9784787724014
出版社:新泉社
判型:A5
ページ数:216ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2024年03月
発売日:2024年03月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-A