船戸与一と叛史のクロニクル
著:小田 光雄
紙版
内容紹介
正史に叛史を対置し、帝国主義の略奪と虐殺の現代史を白日のもとにさらす作家・船戸与一。『非合法員』から『砂のクロニクル』までの思想と作品を、ノンフィクション作品や劇画『ゴルゴ13』の原作、学生時代の文章にさかのぼって読み解く。
目次
1 『非合法員』の衝撃2 豊浦志朗の方へ3 漫画原作者・外浦吾朗4 原田建司の原風景5 船戸与一とその時代6 ダシール・ハメットとの出会い7 短編集『祖国よ友よ』のキャラクター8 『群狼の島』と『夜のオデッセイア』の明るさ9 『蛮賊ども』と『血と夢』の複数の話者10 〈叛ラテンアメリカ史〉としての南米三部作──『山猫の夏』『神話の果て』『伝説なき地』11 『猛き箱舟』の愛と復讐12 『炎 流れる彼方』のファミリー・ロマンス13 沸騰点としての『砂のクロニクル』あとがき