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写真叢書

写真のボーダーランド

X線・心霊写真・念写

著:浜野 志保

紙版

内容紹介

流体写真・心霊写真・妖精写真・ダウジング・念写――「見えない世界」への期待と疑惑を抱きながら、私たちは写真に見入ってしまう。写真と現実、科学と疑似科学の境界を示す80点以上の写真とエピソードをもとに、その不気味さ・奇妙さから写真の本質に迫る。

目次

序章 写真の周縁へ
 1 写真と絵画
 2 Photography Extraordinary
 3 Photography Ordinary
 4 「見る」こと、「写す」こと

第1章 見えないから写す――写真と流体
 1 生気から電気まで
 2 X線の衝撃
 3 ライヒェンバッハのオド写真
 4 ダルジェのV線写真
 5 オホロヴィッチの念写実験
 6 〈見える〉と〈写る〉と〈存在する〉

第2章 写して見せる――降霊術としての心霊写真
 1 幽霊はどのように現れるか
 2 幽霊と光学
 3 心霊写真の「発見」
 4 「メディウム」としての写真
 5 幽霊らしさの陥穽
 6 幽霊たちの身元
 7 写真と幽霊

第3章 見えなくても写る――妖精写真とカメラ的想像力
 1 事件のあらまし
 2 霊視における「振動理論」
 3 霊視者の目とカメラ・アイ
 4 絵画の写真
 5 描かれたものを〈写す〉

第4章 写らないものを見る――カレンベルクの写真ダウジング
 1 ダウジング――枝占いから地球線まで
 2 カレンベルクのダウジング
 3 写真ダウジングと流体写真
 4 写真ダウジングと筆跡ダウジング
 5 写真のなかの〈見えない〉もの

第5章 写っても見ない――テッド・シリアスのポラロイド念写
 1 シリアスの念写
 2 念写に対する反響と批判
 3 念写の先駆者・福来友吉
 4 念写とポラロイド
 5 写るべきもの、写るべきではないもの

終章 期待と不安の狭間で

あとがき

著者略歴

著:浜野 志保
1974年、愛知県生まれ。千葉工業大学工学部准教授。専攻は近代視覚文化史(特に19世紀から20世紀にかけてのパラノーマル文化〔念写、心霊写真、降霊会、ダウジングなど〕について)。共著に『天空のミステリー』(青弓社)、訳書にタイラー・コーエン『創造的破壊』(作品社)など。

ISBN:9784787273734
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2015年03月
発売日:2015年03月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:AJ