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ホストタウン・アーカイブ

スポーツまちづくりとメガイベントの記録

編著:笹生 心太
編著:松橋 崇史

紙版

内容紹介

2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の際、海外のアスリートや関係者と地域住民が国際交流を図ったホストタウン事業。基礎知識から事業に取り組んだ自治体の活動状況、コロナ禍が与えた影響、成果の全体像を全国の事例を紹介しながらまとめる。

目次

はじめに――ホストタウン・イニシアティヴの概要と本書のねらい 笹生心太

第1章 ホストタウン・イニシアティヴの全体像 松橋崇史
 1 ホストタウン・イニシアティヴに先行した取り組み
 2 政策形成の過程
 3 登録数の推移
 4 ホストタウン・イニシアティヴの実態
 5 ホストタウン事業の実態
 6 大会直後の今後の取り組み見通し

第2章 ホストタウン事業とスポーツまちづくり 高岡敦史
 1 スポーツまちづくりの基本的な考え方
 2 ホストタウン事業とスポーツまちづくり
 3 ホストタウン事業がもたらしたスポーツまちづくりの拡張


第3章 復興ありがとうホストタウン 笹生心太/岩月基洋
 1 復興ありがとうホストタウンとは
 2 各自治体の参加の経緯
 3 地域課題の解決に向けた活用
 4 感謝と復興の狭間で

第4章 スポーツ振興とホストタウン 西村貴之/高岡敦史
 1「国際都市こまつ」をドライブしたカヌースポーツの聖地――石川県小松市 西村貴之
  1 小松市でのホストタウン事業の概要
  2 小松市でのホストタウン事業の背景
  3 今後の展望/発展可能性
 2 事前合宿がなくても馬術振興と共生社会実現を目指す――岡山県真庭市 高岡敦史
  1 真庭市の2つのホストタウン登録の経緯
  2 ホストタウン事業をきっかけにした馬術振興
  3 共生社会ホストタウン事業をきっかけにしたスポーツ振興と上位政策の起動
  4 レガシーを創出しようとする主体性としたたかさ

第5章 スポーツ合宿とホストタウン 束原文郎/松橋崇史
 1「合宿の聖地」づくりで培ってきたネットワークとノウハウを生かす――北海道士別市 束原文郎
  1 ホストタウン登録の経緯――台湾ウエイトリフティングチームのホストタウンに
  2 ホストタウン事業の実施
  3 士別市のホストタウン事業の特徴
  4 士別市のホストタウン事業の成果と今後
 2 陸上競技の聖地化を加速するホストタウン事業のレガシー――鹿児島県大崎町 松橋崇史
  1 アストレ建設を契機に進むスポーツまちづくり
  2 ホストタウン事業への関与と台湾陸上チームとの交流
  3 「陸上競技の聖地」実現に向けたサポートチームの発足と活躍
  4 ホストタウン事業のレガシー

第6章 行政主導のホストタウン――共生社会関連政策を加速させた全庁的活動指針とパラスポーツとの出合い:青森県三沢市 松橋崇史
 1 三沢市が活動推進指針を策定
 2 ホストタウン事業の展開
 3 カナダチームの事前合宿の受け入れとボランティアの活躍
 4 先導的共生社会ホストタウンへの登録
 5 ホストタウン事業の継承と今後の展望

第7章 民間との協働とホストタウン 高岡敦史/笹生心太/束原文郎
 1 パフェを作ってパラ合宿を成功させた行政職員のつながる力――岡山県岡山市 高岡敦史
  1 民間事業者とのwin-win関係を重視したホストタウン事業――ブルガリアパフェの取り組み
  2 合宿誘致をゼロから実現させる民間団体との連携――パラパワーリフティングのベンチプレス台製作
  3 つながりを生かす行政職員の能力
 2 地域ネットワークを巻き込んだ実行委員会方式――神奈川県平塚市 笹生心太
  1 平塚市とリトアニアの交流の概要
  2 地域ネットワークの広がり
  3 交流の継続に向けて
 3 地域資源としての大学の活用――宮城県白石市・奈良県天理市 束原文郎
  1 白石市と新体操
  2 ホストタウン事業の招致から実施まで
  3 天理市と柔道
  4 天理市のホストタウン事業

第8章 多文化共生とホストタウン――ブラジルと共に綴る多文化共生都市の新たな一ページ:静岡県浜松市 関根正敏
 1 多文化共生都市としての浜松市
 2 ホストタウンとしての取り組み
 3 地域のネットワークと実施体制

第9章 経済交流とホストタウン――思いがけない異文化交流の機会で膨らむ観光振興への期待:秋田県能代市 岩月基洋
 1 ホストタウン受け入れの経緯
 2 スポーツを通じた交流の取り組み――市民との交流
 3 取り組みの影響とレガシー
 4 スポーツインフラの視点から
 5 ネットワークの視点から
 6 事業性の視点から
 7 民間交流を促すために

おわりに――ホストタウン・イニシアティヴとは何だったのか 松橋崇史/高岡敦史

巻末資料 全ホストタウンリスト

著者略歴

編著:笹生 心太
1981年生まれ。東京女子体育大学体育学部准教授。専攻はスポーツ社会学。著書に『「復興五輪」とはなんだったのか』(大修館書店)、『ボウリングの社会学』(青弓社)など。
編著:松橋 崇史
1982年生まれ。拓殖大学商学部教授。専攻はスポーツマネジメント、スポーツ政策。共編著に『スポーツまちづくりの教科書』(青弓社)、共著に『スポーツのちから』(慶應義塾大学出版会)など。

ISBN:9784787235220
出版社:青弓社
判型:A5
ページ数:288ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB