青弓社ライブラリー 88
ディズニーランドの社会学
脱ディズニー化するTDR
著:新井 克弥
内容紹介
テーマパークを乱立させてディズニー化する現代日本社会と、それに反して脱ディズニー化する東京ディズニーランド――創始者の思想が希薄化し、ジャパン・オリジナルへと変貌している――を現代社会論・メディア論の視点から解析する刺激的な成果。
目次
はじめに
第1章 様相を変貌させる東京ディズニーリゾート
1 「ディズニー学」の基礎知識
2 パーク内はコスプレ会場と化した?
3 ファミリー・エンターテインメントからの逸脱
4 TDR=送り手側も異様?
5 ウォルトの存在が薄れるほどゲストの数は増える?
第2章 ディズニーランドと日本人――ディズニーというゆりかごのなかで
1 ディズニーと日本人の関係史
2 日本アニメの苗床になったディズニー
3 プロレスとディズニーが高度経済成長とテレビ普及に貢献
4 ディズニーになじんでいた戦後世代
5 日本人へのディズニー再教育
第3章 テーマパークの本質:1――情報圧によるめまい
1 テーマパークとは何か
2 テーマ性の入れ子構造
3 TDSでのテーマの重層構造
第4章 テーマパークの本質:2――ハイパーリアリティー
1 ハイパーリアリティーとは何か
2 テーマランドはコピーのコピー
3 ジャパン・オリジナル、ダッフィーの誕生
4 ダッフィー的システムの方法論化
第5章 テーマ性の崩壊
1 崩壊を象徴するパレード
2 マクロと中規模(=ミドル)のテーマ性
3 ミクロなテーマ性
4 テーマ性崩壊をさらに進める「ハピネス・イズ・ヒア」
5 テーマなきテーマパークの出現
第6章 ジャパン・オリジナル化するTDR
1 グレムリン化するゲスト、ドン・キホーテ化するTDL
2 消費文化の伝統文化への昇華をもくろんだウォルト
3 アキバ化するTDL
第7章 ディズニー化する社会、脱ディズニー化するTDR、そして……
1 ファストフードとファミレスを経験した一九七〇年代
2 ディズニー化とは何か
3 社会がディズニー化していく
4 脱ディズニー化する未来
第8章 TDRは聖地になりうるか?
1 評価が分かれる『アナ雪』
2 微分的文化と文化相対主義
3 二つの聖地
付録 ディズニーを学ぶ人のために
1 ウォルトを知る
2 ウォルト没後のディズニーの状況を知る
3 東京ディズニーリゾートを知る
4 専門的な視点からディズニーを考える
参考文献
おわりに
ISBN:9784787234056
。出版社:青弓社
。判型:4-6
。ページ数:208ページ
。定価:1600円(本体)
。発行年月日:2016年07月
。発売日:2016年07月27日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNSG。