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青弓社ライブラリー 86

犯罪の世間学

なぜ日本では略奪も暴動もおきないのか

著:佐藤 直樹

紙版

内容紹介

日本独特の秩序で法のルール以前に私たちを縛る「世間」が、その排他性を強めて犯罪を生み出している。1990年代以降の犯罪の厳罰化、2000年代以降の殺害事件や脅迫事件を「世間」の視点から読み解き、息苦しさや閉塞感が増す日本の「空気」に迫る時代診断の書。

目次

はじめに

第1章 犯罪を抑止する「世間」
 1 世間論素描
 2 日本型権力としての「世間」
 3 日本の犯罪率が低いのはなぜか

第2章 犯罪/処罰を取り巻く「世間」
 1 「処罰福祉主義」をめぐって
 2 一九九〇年代末の排除=厳罰化はなぜおきたのか
 3 「世間」の「復活」と「新しいファシズム」

第3章 犯罪を生み出す「世間」
 1 二〇〇八年:秋葉原無差別殺傷事件
 2 二〇一二―一三年:『黒子のバスケ』脅迫事件
 3 二〇一四年:佐世保高一女子同級生殺害事件

おわりに

著者略歴

著:佐藤 直樹
1951年、宮城県生まれ。九州工業大学名誉教授・現代評論家。1999年の日本世間学会創立時に、初代代表幹事として参画。現在、新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどで、世間についての評論活動を続けている。専攻は刑事法学、現代評論、世間学。著書に『「世間」の現象学』『刑法39条はもういらない』(ともに青弓社)、『世間の目』(光文社)、『暴走する「世間」』(バジリコ)、『暴走する「世間」で生きのびるためのお作法』(講談社)、『なぜ日本人はとりあえず謝るのか』(PHP研究所)、『なぜ日本人は世間と寝たがるのか』(春秋社)など。ウェブサイトhttp://www.satonaoki.com

ISBN:9784787233943
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:218ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2015年12月
発売日:2015年12月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF