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監視デフォルト社会

映画テクストで考える

著:阿部 潔

紙版

内容紹介

現代社会の監視とは、見張り/見張られ、見守り、相互に見合うことである――6本の映画作品に現れる「監視」のありようを読み解きながら、監視が日常に織り込まれ、デフォルトとして設定されている社会の本質をえぐり出し、そこに潜む「おぞましさ」に迫る。

目次

プロローグ 監視をめぐるイマジネーション

チャプターⅠ
プレビュー 個人情報の行方
スクリーンⅠ 『未来世紀ブラジル』――「死体の不在」という謎
インターミッション バトル氏の独白
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チャプターⅡ
プレビュー データとしての身体
スクリーンⅡ 『ガタカ』――「人間の尊厳」の条件
インターミッション ガタカの医師のつぶやき
ビデオ/ブック・ガイド

チャプターⅢ
プレビュー 犯罪なき社会への欲望
スクリーンⅢ 『マイノリティ・リポート』――「神のごときシステム」の陥穽
インターミッション ショーンの回想
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チャプターⅣ
プレビュー 国家権力の影
スクリーンⅣ 『善き人のためのソナタ』――「あまりに人間的な」転向
インターミッション クリスタの後悔
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チャプターⅤ
プレビュー 陰謀への妄想
スクリーンⅤ 『バーン・アフター・リーディング』――「陰謀」の遍在と不在
インターミッション チャドの嘆き
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チャプターⅥ
プレビュー 眼差しの快楽
スクリーンⅥ 『LOOK』――「プライバシー」の現在
インターミッション 連れ去られた女の恨み
ビデオ/ブック・ガイド

エピローグ 監視のおぞましさの正体

あとがき

著者略歴

著:阿部 潔
1964年、愛知県生まれ。関西学院大学社会学部教授。専攻は社会学、メディア/コミュニケーション研究。著書に『スポーツの魅惑とメディアの誘惑』『彷徨えるナショナリズム』(ともに世界思想社)、『日常のなかのコミュニケ-ション』(北樹出版)、『公共圏とコミュニケーション』(ミネルヴァ書房)、共編著に『空間管理社会』(新曜社)、『メディア文化を読み解く技法』(世界思想社)など。

ISBN:9784787233684
出版社:青弓社
判型:A5
ページ数:212ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2014年01月
発売日:2014年01月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBF