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情報は誰のものか?

編:青弓社編集部

紙版

内容紹介

デジタルメディアの普及とネットワーク環境の整備は公私の境界を消し去り、著作権の容易な侵害とともに、「自由文化」を創造する可能性が生まれた。公有/共有/私有の枠組みを超えて消費される情報のコントロールモデルとそれに適した著作権の行使を提唱する。

目次

第1章 デジタルとネットワーク環境下の著作権制度のあり方 荒竹純一
 1 著作権法が前提とする著作権ビジネスの基本
 2 デジタル化・ネットワーク化が著作権が変える著作権ビジネス
 3 デジタル環境と著作権
 4 ネットワーク環境と著作権
 5 権利の救済──差し止め請求の名宛人となりうる者の範囲の拡張

第2章 ネットワーク上の情報は誰のものか? 芹澤英明
 1 現代アメリカ法理論における「財産権」概念の再検討
 2 「情報」の社会的側面に対する法的規整の性格
 3 情報コモンズ(Information Commons)の法理論
 4 情報は「誰の」ものか?──財産権理論の役割について

第3章 自由か制限か──知的財産権の現在 小倉秀夫
 1 知的財産権
 2 「情報の流通」と知的財産権
 3 「情報の具現化」と知的財産法
 4 「商品の流通」と知的財産権
 5 「情報インフラ」と知的財産法

第4章 ウェブ上の著作権管理 林 紘一郎
 1 デジタル時代の著作権
 2 他人の著作物をウェブ上で利用(使用)する場合
 3 他人の著作物にリンクを張る場合
 4 自己の著作物をウェブ上で発表する場合
 5 ●(d+○)マークの構想と同種のシステムとの比較
 6 Creative Commons の展開と●(d+○)マーク:Mark II
 7 今後の展望

第5章 これからのコンテンツビジネス 上山 浩
 1 コンテンツビジネスは「著作権ビジネス」
 2 著作権法の概要
 3 複雑な著作権の処理
 4 コンテンツビジネスと契約(権利処理)

第6章 デジタル化と出版文化 植村八潮
 1 デジタル化による出版物の変化
 2 出版のデジタル化における著作権管理システム
 3 出版者における電子出版への対応
 4 著者と読者における著作権意識の変化
 5 書くことのインセンティブの変化

第7章 ネットワーク時代の音楽著作権ビジネスの現状とその課題 安藤和宏
 1 レコード産業の市場概観
 2 音楽産業に大きな影響を与えた「着メロ」と「着うた」
 3 日米の音楽配信ビジネスに対する考え方の相違
 4 プロダクションと音楽出版者の姿勢
 5 音楽配信における契約上の諸問題
 6 今後の課題

第8章 図書館とデジタル情報資料 山本順一
 1 「図書館」概念は歴史とともに変化する
 2 図書館は著作権制度上の「聖域」だった
 3 図書館と現行著作権法との関係
 4 デジタルネットワーク時代の図書館と著作権
 5 公共性の高度化をめざして

ISBN:9784787232328
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:232ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2004年06月
発売日:2004年06月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GLK