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青弓社ライブラリー 10

駄菓子屋・読み物と子どもの近代

著:加藤 理

紙版

内容紹介

近代に入って発見され、さまざまに意味づけられてきた「子ども」は、本当に保護されるべき受動的な存在なのか? 駄菓子屋や黎明期の子どもの読み物などから、社会に積極的に参加していた子どもの姿をさぐり、21世紀の子ども観を展望する。

目次

第1章 「児童の世紀」の光
 1 二十世紀の夜明け
 2 近代の矛盾とエレン・ケイの祈り
 3 「児童の世紀」の光

第2章 「児童の世紀」と読書の喜び
 1 精神の自由の獲得──近代公教育の普及と識字率
 2 読む楽しみを知る──子どもと教科書
 3 出版の近代化と近代読者の誕生
 4 十九世紀末の子どもの読書体験
 5 子どもの読み物の誕生──『こがね丸』の出版
 6 子どもの読み物の黎明

第3章 子どもの消費生活と駄菓子屋
 1 小波の生活と金銭
 2 子どもの小遣い
 3 ハレの日の縁日、ケの日の駄菓子屋
 4 樋口一葉の駄菓子屋
 5 駄菓子屋の誕生

第4章 「児童の世紀」の影
 1 統制・禁止の対象になった子どもの読み物と駄菓子屋
 2 〈子どもの領分〉に閉じ込められて

第5章 ふたたび光を求めて──個性としての〈子ども〉
 1 大人と子どものバリア・フリー
 2 権利の主体としての子ども
 3 〈子ども〉という個性あとがき

著者略歴

著:加藤 理
1961年、宮城県仙台市生まれ。早稲田大学教育学部教育学科卒業、同大学院文学研究科教育学専攻修了。現在、中央大学、白百合女子大学などの講師。子どもの育ちと文化、子どもの文化史、子ども史などをおもな関心領域とする。著書『「北の国から」の父と子』(久山社、1998年)、『育つということ』(久山社、1998年)、『<めんこ>の文化史』(久山社、1996年)など。

ISBN:9784787231741
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2000年05月
発売日:2000年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC