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ポスト・ヒューマン・ボディーズ

著:遠藤 徹

紙版

内容紹介

未来の身体は、脳ではなく「内臓」感覚にシフトする! 身体を、閉じられた均質な空間としてではなく、異物との接合を歓待するボーダレスな空間として認識し、変容する身体の現在形と新しい感性を、映画・マンガ・現代美術などにさぐる。

目次

まえがき──ボディ・プラスチック序章 アキレスの楯 狼男と物体X/変身という物語/ノヴァ・コルポラ/ボティ・ナラティブ/エクフラシス第1章 不安な筋肉 ジェットコースターの思想/事故=自己:快楽としてのマシン・クラッシュ/スポーツSF/マッスルズ・ウィズアウト・セックス・オーガン/筋肉の自己増殖/筋肉の変移史:〈筋〉から〈肉〉へ/ロイド・レージ/不安な筋肉第2章 アイ・ダンスト・ウィズ・ア・ゾンビ オール・ユー・ゾンビーズ/器官(に意味)なき身体/死後硬直の彼方に──私ではない何か/私の人形はよい人形/アナーキー・イン・ザ・コーポリアル・アイデンティティ/エネルギー・ランドスケープ/カオスの縁/ツトム君の教え第3章 鬼婆論 プロローグ/ビキニ姿の老婆/山姥の現象学/外部としての女・老い/エピローグ第4章 肉食の国の毛むくじゃらなアリス ランベスの毒殺魔/暴力としての変身/毛ものとしての女/けっこう毛だらけ/ブロンドの正体/屠殺が可能になるのはいつか?/穢れた毛ものの駆除付論●逆転可能性としての変身能力第5章 ヴィデオ内臓人間 スペクタクル・オプチカル/エロスとしての映像/アイコノスコープは嘘つきの始まり/マクルーハンの過ち/ヴィデオ:自律的なメディア?/テクノスケープとしてのヴィデオ/世界の心理的映像化/映像ウィルスへの主体的感染/ヴィデオのしもべたち/テクノロジーに媒介された新しい現実/イメージの円環/ヴィデオ「内臓」人間/身体の不在/身体の回帰/映像を洗脳せよ第6章 テクノシュルレアリスム 蟻的支配/エスノロジーからエソロジーへ/監視者/同化不能なもの/昆虫のラディカル・テクノロジー/腸がとりもつ縁/昆虫としての人間/監視者とはほんとうは誰のことか?/腸が先か?サナダムシが先か?/みんなで感染れば恐くない/昆虫外交官の誕生と挫折/ナウシカの昆虫性/有脊索疑似節足動物/進化論的ブリコラージュ/テクノシュルレアリスムの彼方へ注あとがき

著者略歴

著:遠藤 徹
1961年、兵庫県生まれ。東京大学文学部および農学部卒業、早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了および同文学研究科博士課程満期退学。1998年春から同志社大学言語文化教育研究センター専任講師。著書に『溶解論』(水声社)、『気持ちいい身体』(共著、パルコ出版)など、訳書に『殺人罪で死刑になった豚』『怪物の黙示録』『恐怖の臨界──ホラーの政治学』(いずれも青弓社)、『ソロ・セックス』(パルコ出版)などがある。

ISBN:9784787231505
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:248ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:1998年02月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ABA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WF