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ポリセクシュアル・ラヴ

ひとつではない愛のかたち

著:石井 達朗

紙版

内容紹介

男性と女性、同性愛と異性愛、女らしさと男らしさ──そのどちらでもなく/どちらでもあるグレーゾーンに息づく愛と性。さまざまな映像作品を透かして、セクシュアリティの多様な姿をやわらかなまなざしのなかに浮かびあがらせる。

目次

衣擦れのクィアたち プードル、ポリエステル、ディヴァイン ポリエステル・スーツの男 女物のセクシュアリティ ヴォーギング──その多層性をめぐって 羨望と模倣 トランス・ジェンダーの男たち 九〇年代──銀幕に舞うドラッグクィーン ジャック・スミスと『燃え上がる生物』去勢の遠近法 生殖器の不在がもたらす生の過剰 『李蓮英 清朝最後の宦官』 インドの性の越境者、ヒジュラ カストラート──映像と実像美しきシーメール──幻視と幻想のはざまで 夜中を過ぎて、ぞくぞくと集まる「美女」たち シネマ・トランスセクシュアル キム──美しき両性 性別とは幻影である クライング・シーメール M・バタフライが飛んだ──虚実皮膜の性と生 偽ることによってのみ存在する愛バイセクシュアル──存在しないという神話 ロンドンから とらえどころのないバイセクシュアル? 異性とセックスする同性愛者 両性愛度 『日曜日は別れの時』 バイはファジーかあとがき

著者略歴

著:石井 達朗
州立ハワイ大学東アジア言語学講師、私立ニューヨーク大学大学院演劇科フルブライト研究員、同大学院パフォーマンス研究科の American Council of Learned Societies による訪問研究員を経て、現在は慶應義塾大学教授。著書に『ふり人間──演劇の境界』(小学館)、『異装のセクシャリティ──人は性をこえられるか』『サーカスのフィルモロジー──落下と飛翔の100年』(ともに新宿書房)、『アウラを放つ闇──身体行為のスピリット・ジャーニー』(PARCO出版)、『サーカスを一本指で支えた男』(文遊社)、『天人戯楽──大野一雄の世界』(共著)『男装論』『アジア、旅と身体のコスモス』(いずれも青弓社)。関心領域は、アジアの呪術芸能、現代の舞踊やパフォーマンス、サーカス、セクシュアリティと身体論。

ISBN:9784787231352
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:190ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:1997年
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS