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衛生展覧会の欲望

著:田中 聡

紙版

内容紹介

近代日本が生んだ怪しげな空間──衛生展覧会。人体模型、寄生虫・細菌標本、病例標本、胎児標本などの奇妙きてれつなオブジェの数々とそれを見つめる人々。国民「啓蒙」の名のもとに設置された、衛生思想普及のための文化装置を読み解く。

目次

序 乱歩の見た夢I  衛生展覧会史 「衛生博覧会」と「衛生展覧会」 衛生展覧会の主催団体II  眼の教育 病への眼差し 「危険」のマーキング 恐怖の物語 家は侵されるIII  人体模型の祝祭空間 “暴き”の人形 病める人形の祭典 医学啓蒙と変態研究IV  健康人形と集団身体 健康人形コレクション 生ける人形の祭典V  衛生史観の変容 博愛の時代年表あとがき

著者略歴

著:田中 聡
1962年、富山県生まれ。富山大学人文学部卒業。同大学文学専攻科修了。著書に『怪異東京戸板がえし』(評伝社)、『ハラノムシ、笑う』『なぜ太鼓腹は嫌われるようになったのか?』(以上、河出書房新社)。

ISBN:9784787230836
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:1994年