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聖地への旅

精神地理学事始

著:鎌田 東二

紙版

内容紹介

世界各地の聖地・神林・神池をめぐり、おのれの身心を媒介にして封印された聖なる時空を現出させる。近代思想によって幻想と迷信の領域に追いやられた見えないものを視る文化、そして死と再生の輪廻に思いをはせる聖地巡礼の記録と記憶。

目次

序章 古神道/生命/霊性──精神地理学を求めて第1章 聖地への旅 1 韓国・慶州の霊山・南山 2 聖地・南山と蛇シャーマニズム 3 ロシア──境界の聖地 4 現代の他界“宇宙”にいちばん近い場所 5 曼荼羅世界の宇宙船・天河弁財天社へ 6 承徳・密教聖地に秘められた天地交合の風水学 7 他界へのチャンネル“斎場御嶽” 8 神の島「大神島」からニライカナイへ 9 「青」のかなたへ──聖地巡礼のイメージ第2章 聖地の思想 1 聖地と癒しと変容 2 聖地の気配 3 神のいます島──久高の音 4 聖地は性地である 5 川は都市の「子宮」である 6 もう一つの地縁共同体 7 中上健次と紀州 8 生命の森が発する聖なる波動──環太平洋・環大西洋祭祀文化との出合い 9 観音の身体と観音の浄土──チベットの“風”に吹かれて第3章 沖縄巡礼 1 沖縄の大気と神と祭りを求めて 2 ケルトと沖縄──常若とニライカナイ/常世 3 音の市、音の力──照屋林賢の音楽世界 4 現代の「オモロ」奏者・喜納昌吉 5 神の島、大神島 6 ニライカナイからの賜り物──宮古島の八重菱をたずねて 7 沖縄からの祈り、神戸からの祈り 8 「光りの島」としての沖縄と日本を求めて 9 「世界の涯て」と黒潮 10 湧上聾人と土地の力 11 アジアのウォーターフロントと湧上和夫氏 12 沖縄から問いかけるもの終章 魂の再生回路としての四国遍路

著者略歴

著:鎌田 東二
1951年、徳島県生まれ。國學院大学文学部哲学科卒、同大学院神道学専攻博士課程修了。現在、武蔵丘短期大学助教授。著書『神界のフィールドワーク』『記号と言霊』『霊性のネットワーク』(ともに青弓社)、『宗教と霊性』『神道用語の基礎知識』(ともに角川選書)、『身体の宇宙誌』『聖なる場所の記憶』(ともに講談社学術文庫)、編著書『謎のサルタヒコ』(創元社)、『隠された神サルタヒコ』(大和書房)。

ISBN:9784787210302
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:1999年
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBSL