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図書館・まち育て・デモクラシー

瀬戸内市民図書館で考えたこと

著:嶋田 学

紙版

内容紹介

人々の興味・関心を「持ち寄り」、利用者は世界中の本から自身の気づきを「見つけ」、わかる喜びをほかの人と「分け合う」。図書館は市民の〈知りたい〉を支え、情報のナビゲートを通じて主体性の確立を促す。まちの活性化の鍵は図書館にあると提言する。

目次

はじめに

第1章 図書館を知っていますか?
 1 図書館があるということ
 2 「わかる」ということ
 3 知りたい、学びたいに応える仕事
 4 図書館という「場所」と「機能」
 コラム 「図書館屋の小さな窓」

第2章 文化としての図書館
 1 文化という「物語」
 2 子どもの文化と図書館
 3 文化格差は埋められるか
 4 文化の自己決定能力
 コラム 「生活文化」と図書館

第3章 持ち寄り・見つけ・分け合う広場を作る――瀬戸内市の図書館づくり
 1 図書館整備とサービスの現前化
 2 正面突破としての「としょかん未来ミーティング」
 3 事業承継策としての人材育成
 4 「もみわ広場」というコミュニティー
 コラム 寄付金に込められた思い

第4章 図書館とまち育て
 1 地方分権から市民自治へ
 2 地域活性化と図書館
 3 社会関係資本(ルビ:ソーシャル・キャピタル)という緩やかなネットワーク
 4 図書館が醸し出すエートス
 コラム 「お客様」という呼称と「消費者民主主義」

第5章 図書館と蔵書づくり
 1 図書館ではどのようにして本が選ばれているか
 2 選書をめぐる論争
 3 地域政策としての蔵書構築
 4 蔵書づくりのあれこれ
 コラム 『ぼくは、図書館がすき』――写真家・漆原宏の流儀

第6章 図書館とデモクラシー
 1 デモクラシーを支える「死者の声」
 2 リベラルアーツと図書館
 3 これからの図書館員の仕事
 4 図書館・まち育て・デモクラシー

初出一覧

おわりに

著者略歴

著:嶋田 学
1963年、大阪府生まれ。奈良大学文学部教授。専攻は図書館情報学、公共政策論。大阪府豊中市立図書館や滋賀県永源寺町立図書館、滋賀県東近江市立図書館、岡山県瀬戸内市新図書館開設準備室長を経て瀬戸内市民図書館館長。2019年から現職。共著に『図書館サービス概論――ひろがる図書館のサービス』(ミネルヴァ書房)、『図書館・図書館学の発展――21世紀初頭の図書館』(日本図書館研究会)、論文に「地域活性化に寄与する公共図書館の役割」(「情報の科学と技術」第65巻第5号)、「現場からの提言 地域を活性化させる図書館活動とは――公共図書館政策と東近江市立図書館の実践」(「図書館界」第63巻第1号)など。

ISBN:9784787200716
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年09月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GL