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機械工学選書

わかりたい人の流体工学 Ⅱ

著:深野 徹

紙版

内容紹介

 初学者を対象とした流体工学のテキスト。現象の物理的内容についての懇切ていねいな説明と、理解を助ける多くの例題、モデルと実際の差異に関する議論など、読者の理解のための工夫あふれる記述が展開される。
 読み進むにしたがって、創造的思考の習慣が自然と身につく良書。

目次

8.複素ポテンシャルによる完全流体の流れの解析
 8.1 実際の流れと完全流体の流れ
 8.2 複素ポテンシャル
 8.3 重ね合わせと鏡像
 8.4 基本的な流れ場を表す複素ポテンシャル
 8.5 物体に働く力
 8.6 等角写像の応用
 8.7 翼理論
 補足問題

9.完全流体の流れの微視的モデル
 9.1 連続の式
 9.2 運動量の保存則(運動方程式)
 9.3 ベルヌーイの定理(流線に沿う場合)
 9.4 圧力方程式
 9.5 基礎式とその数値解法(非圧縮性流体の場合)

10.層流(粘性流体の遅い流れ)
 10.1 粘性とせん断応力
 10.2 せん断応力の大きさ
 10.3 伸びによる粘性応力の発生
 10.4 検査体積に働く粘性応力
 10.5 ナビエ・ストークスの式(粘性流体に対する運動量の保存式)
 10.6 非圧縮性流体の定常な十分発達した二次元の層流
 10.7 ナビエ・ストークスの式の厳密解
 10.8 エネルギーの消散機構
 補足問題

11.境界層
 11.1 境界層の物理的意味
 11.2 境界層厚さ
 11.3 カルマンの積分方程式
 11.4 境界層の構造
 11.5 乱流境界層の速度分布
 補足問題

12.渦糸による流れの解析
 12.1 せん断層の渦による表現
 12.2 渦による流れのはく離の解釈
 12.3 渦糸の変形による2次流れの生成
 12.4 カルマンの渦列
 補足問題

13.圧縮性流体の力学
 13.1 圧力波
 13.2 流体の状態変化に関係する熱力学の基礎知識
 13.3 圧縮性流体の定常一次元流れ
 13.4 一次元・定常な等エントロピー流れ
 13.5 衝撃波
 13.6 超音速の外部流れ
 補足問題

著者略歴

著:深野 徹
九州大学名誉教授、工学博士。1940年 福岡県に生まれる。九州大学工学部卒業、九州大学大学院工学研究科博士課程修了。九州大学講師・助教授・教授、久留米工業大学教授・学長などを歴任。主な著書に『わかりたい人の 流体工学(I)(II)』(裳華房)、『機械工学概論』(共著、朝倉書店)などがある。

ISBN:9784785365110
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:250ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:1994年