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人類進化論

霊長類学からの展開

著:山極 寿一

紙版

内容紹介

 本書は、日本と欧米における視点の違いを考慮しながら、これまで霊長類学が扱ってきた人類進化のテーマと発見をわかりやすく紹介する入門書。野生霊長類のフィールドワークの成果に基づいて人類の進化史の解明を試みた。
 はじめに霊長類学の発想とは何かを紹介し、日本と欧米の考え方の違いを解説する。続いて、人類の誕生の舞台になった熱帯雨林と、そこに適応してきた霊長類の進化史を概観し、他の哺乳類と異なる生活史を進化させたサル・類人猿・人類のそれぞれの特徴をまとめた。また、性の進化、オスの子殺しと暴力、和解行動・道具行動や種々のコミュニケーション能力について、それぞれ章をさいて解説した。最後に、霊長類学の知見から描いたヒトの進化について総括し、まだ解明されていない人類進化の謎について述べた。
 本書を通して、人類の過去を遡り、現在の人間を見つめなおす視線を養い、その探求の楽しさが味わえるであろう。

目次

1.霊長類学の発想
2.人類誕生の舞台
3.霊長類の生活史戦略
4.霊長類の性と進化
5.オスの子殺しと暴力
6.社会的知性とコミュニケーション
7.人類進化の謎に挑む

著者略歴

著:山極 寿一
総合地球環境学研究所所長、京都大学名誉教授、理学博士。1975年 京都大学理学部卒業、京都大学大学院理学研究科博士課程退学。ナイロビ研究センター、カリソケ研究センター、日本モンキーセンター、京都大学助手・助教授・教授・総長などを経て現職。

ISBN:9784785352172
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:196ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2008年08月
発売日:2008年08月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSVM