岡理論新入門
多変数関数論の基礎
著:野口 潤次郎
紙版
内容紹介
「難しいといわれた岡理論が入門部分だけでもここまでやさしくなるとは、著者にとっても感慨深いものがある」(本書「まえがき」より)
日本が世界に誇る数学者、岡潔(1901~1978)が「人生の仕事」として取り組んだ、多変数関数論における3大問題、
●近似の問題
●クザンの問題
●擬凸問題
の肯定的解決を目標に、岡理論への入門を試みた書。
証明は、岡の第1連接定理より導かれる上空移行の定理を要に、岡の未発表論文と第IX論文の主要部に基づくもので、既存の多変数関数論の入門書にくらべて大幅に簡易化された。
予備知識として、線形代数、微分積分、一変数関数論、集合・位相、代数系(環と加群)の初歩的な内容を仮定。
層係数コホモロジー論、L^2空間の直交射影法といった道具立ては用いない、完全に初等的なアプローチで記述された、これまでにない岡理論・多変数関数論の入門書。
目次
1.多変数正則関数
2.解析層と連接性
3.正則(凸)領域とクザン問題
4.擬凸領域 I ――問題の設定と集約
5.擬凸領域 II ――問題の解決
ISBN:9784785315900
。出版社:裳華房
。判型:A5
。ページ数:256ページ
。定価:3100円(本体)
。発行年月日:2021年10月
。発売日:2021年10月05日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBKB。