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経済・経営のための 統計教室

データサイエンス入門

著:小林 道正

紙版

内容紹介

 「統計学」は,多くのデータから、そして時には限られた少数のデータから,そこに潜んでいる構造を明らかにし、未来の予測をも行うための科学「データサイエンス」である。
 本書は、大学に入学して間もない経済学・経営学などを専攻する学生や、社会に出て経済・経営の現場で働き始めたビジネスマン・ビジネスウーマン等が、統計学を学び始める・学び直すための入門書である。
 読者が躓きやすいところ、難しく感じると思われるところについては、40年以上にわたる著者の教育経験に基づき、なるべく経済・経営分野の具体例を出しながら極力丁寧に解説をした。 
 なお本書では、例題や問題において、あえて同じデータ(数値)を繰り返し用いるようにした。それは、同じデータであっても「そこから何を読み解くか」「どのように分析するか」によって、導かれる結果(情報)が異なってくることを実感してもらうためである。そのため、単純な分析から次第に高度な分析へと進化していく様子がわかるように書かれている。
 データサイエンスを学びたいという読者に、ぜひお薦めしたい。

目次

1.確率の考え方
 1.1 偶然性の中に潜む規則性 -相対頻度の安定-
 1.2 確率の概念 -確率の値と基本法則-
 1.3 条件付き確率・乗法定理・ベイズの定理

2.確率変数とは何か
 2.1 確率変数の概念と期待値(平均値)・分散・標準偏差
 2.2 確率変数の分散と標準偏差
 2.3 2項分布とポアソン分布
 2.4 大数の法則
 2.5 正規分布と中心極限定理

3.データの構造を理解する
 3.1 度数分布表とヒストグラム
 3.2 データの平均・分散・標準偏差
 3.3 データの最頻値
 3.4 パーセンタイル・四分位点(四分位数)・中央値
 3.5 箱ひげ図の概念
 3.6 箱ひげ図とヒストグラム
 3.7 箱ひげ図と散らばりの程度

4.標本の分布を知る
 4.1 標本平均の分布法則
 4.2 標本分散の分布
 4.3 t分布

5.統計的推定の考え方
 5.1 点推定
 5.2 母集団の平均値の区間推定 -母集団の分散が既知のとき-
 5.3 母集団の平均値の区間推定 -母集団の分散が未知のとき-
 5.4 分散の区間推定
 5.5 母集団における比率の推定
 第5章のポイント

6.統計的検定の考え方
 6.1 母集団の平均値の検定 -母集団の分散が既知のとき-
 6.2 母集団の平均値の検定 -母集団の分散が未知のとき-
 6.3 母集団の比率の検定
 第6章のポイント

7.相関分析とは何か
 7.1 相関図の概念と描き方
 7.2 相関係数の概念と計算方法
 7.3 相関関係と因果関係
 第7章のポイント

8.回帰分析とは何か
 8.1 回帰直線の概念と計算方法
 8.2 回帰曲線の概念と計算方法
 第8章のポイント

著者略歴

著:小林 道正
中央大学名誉教授。1942年 長野県生まれ。京都大学理学部卒業、東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了。東京教育大学助手、中央大学助教授、同 教授等を歴任。専門は確率論、数学教育。主な著書に『経済・経営のための数学教室』(裳華房)、『ファイナンスと確率』『はじめての確率・統計』(以上 朝倉書店)、『3日でわかる確率・統計』(ダイヤモンド社)などがある。

ISBN:9784785315672
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:188ページ
定価:2100円(本体)
発行年月日:2016年10月
発売日:2016年10月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT