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基礎数学選書 11

座標(POD版)

著:栗田 稔

紙版

内容紹介

 本書では、まず直線上の座標からデカルト座標、直角座標に進み、転じて極座標,さらに一般の曲線座標におよび、最後に射影幾何学における射影座標で結んでいる。
 特に留意した点は、以下の通りである。
 (1)現代の数学では、デカルト座標、直角座標はベクトルを基本として考えていくことが自然で、本書でも2次元、3次元のベクトルについては詳述している。
 (2)3次元のベクトルを扱うのには行列式が不可欠であるが、これに関する知識で、本文で利用していることについては、補充として巻末に示している。
 (3)曲線座標については紹介する程度に止めた。
 (4)扱う例や問題は在来のものに加え、新鮮味のあるものを採り入れた。

目次

1.座標の概念
 1.1 直角座標と極座標
 1.2 デカルト座標
 1.3 空間での座標
 1.4 曲線座標
 1.5 射影座標
 1.6 座標と図形
 1.7 多次元空間の座標

2.直線上の座標
 2.1 有向線分の長さ
 2.2 座標
 2.3 座標の変換と点の変換

3.ベクトルとデカルト座標
 3.1 べクトル
 3.2 位置ベクトル
 3.3 ベクトルの成分(平面)
 3.4 デカルト座標(平面)
 3.5 ベクトルの成分(空間)
 3.6 デカルト座標(空間)
 3.7 座標の変換と点の変換

4.直角座標
 4.1 べクトルの直角成分と直角座標
 4.2 内積
 4.3 平面上の直線の方程式
 4.4 円周
 4.5 円錐曲線
 4.6 不等式と領域
 4.7 外積
 4.8 空間図形の方程式
 4.9 座標軸の回転と2次曲線の分類
 4.10 座標軸の回転(空間)
 4.11 合同変換

5.極座標
 5.1 平面上の極座標
 5.2 極方程式
 5.3 直角座標から極座標へ
 5.4 複素平面
 5.5 空間の極座標

6.曲線座標
 6.1 平面上の曲線座標
 6.2 曲線座標での長さと面積
 6.3 曲面上の曲線座標
 6.4 空間の曲線座標

7.射影座標
 7.1 無限遠点
 7.2 射影直線
 7.3 射影平面
 7.4 点と直線の双対
 7.5 2次曲線

補充 行列式
 2次の行列式
 3次の行列式
 行列式の積

著者略歴

著:栗田 稔
名古屋大学名誉教授、理学博士。1913年 静岡県に生まれる。東京帝国大学理学部卒業。旧制第八高等学校教授、名古屋大学教授などを歴任。主な著書に『積分幾何学』(共立出版)、『リーマン幾何』(至文堂)、『現代幾何学』(筑摩書房)、『微分形式とその応用』(現代数学社)などがある。

ISBN:9784785306441
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:218ページ
定価:3600円(本体)
発行年月日:1974年10月
発売日:1974年10月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBM