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症例から学ぶ薬剤性肺障害【電子版付】

編:花岡 正幸
編:牛木 淳人

紙版

内容紹介

臨床病型に特異的なものがない薬剤性肺障害では、できるだけ多くの症例を知ることが一番の診断・治療の近道となります。本書では呼吸器専門医が実際に経験した38症例を紹介。原疾患、被疑薬、臨床所見、画像パターン、病理組織所見を提示し、専門医がどのような治療を行い、その経過が示されています。いつ、なんの薬剤で起こるかわからない薬剤性肺障害に備え、呼吸器専門医の先生が手元に置いておくべき1冊です。

目次

Ⅰ 抗悪性腫瘍薬(細胞障害性抗癌薬)
Case1 化学療法10コース目で発症したoxaliplatinによる薬剤性間質性肺炎1
Case2 同時投与された抗悪性腫瘍薬の中でoxaliplatinが被疑薬と考えられた薬剤性間質性肺炎
Case3 Cyclophosphamideとmethotrexateの併用により発症した薬剤性間質性肺炎
Case4 特発性肺線維症に合併したS-1による薬剤性間質性肺炎
Case5 複数の抗悪性腫瘍薬が被疑薬と考えられた薬剤性間質性肺炎
Case6 ステロイドパルス療法のみで改善したamrubicinによる薬剤性間質性肺炎
Case7 同時投与された抗悪性腫瘍薬の中でfluorouracilが被疑薬と考えられた薬剤性間質性肺炎
Case8 ステロイド投与後も発熱が遷延したcarboplatinとpaclitaxelによる薬剤性間質性肺炎

Ⅱ 抗悪性腫瘍薬(分子標的治療薬)
Case9 投与開始から4カ月後に発症したosimertinibによる薬剤性間質性肺炎
Case10 休薬後も増悪したosimertinibによる薬剤性間質性肺炎
Case11 同時投与された抗悪性腫瘍薬の中でpanitumumabが被疑薬と考えられた薬剤性間質性肺炎
Case12 投与開始から11カ月後に発症したcetuximab併用抗悪性腫瘍薬による薬剤性間質性肺炎
Case13 長期間の薬剤中止により改善を認め,再投与が可能となったeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case14 低酸素血症をきたしたeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case15 休薬後も増悪したeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case16 ステロイドによる治療を要したeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case17 再投与により再発症したeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case18 口内炎による休薬後の再投与で発症したeverolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case19 Everolimusに続いて投与されたtemsirolimusによる薬剤性間質性肺炎
Case20 発熱と皮疹が先行したpembrolizumabによる薬剤性間質性肺炎
Case21 Pseudo-progressionとの鑑別を要したnivolumabによる薬剤性間質性肺炎

Ⅲ 漢方薬
Case22 偶発的な再投与により再発症した柴胡加竜骨牡蛎湯による薬剤性間質性肺炎
Case23 半夏厚朴湯から柴胡加竜骨牡蛎湯へ変更後に発症した薬剤性間質性肺炎
Case24 複数投与された漢方薬の中で柴胡加竜骨牡蛎湯が被疑薬と考えられた薬剤性間質性肺炎
Case25 重篤な呼吸不全を呈した防風通聖散による薬剤性間質性肺炎
Case26 詳細な問診により診断した防風通聖散による薬剤性間質性肺炎
Case27 気管支肺胞洗浄液のDLSTが陽性となった二朮湯による薬剤性間質性肺炎
Case28 六君子湯および十全大補湯が関与した抗ARS抗体陽性間質性肺炎
Case29 重篤な呼吸不全を呈した乙字湯による薬剤性間質性肺炎
Case30 急性呼吸窮(促)迫症候群を発症した柴苓湯による薬剤性間質性肺炎

Ⅳ 関節リウマチ治療薬
Case31 臨床経過や検査所見より被疑薬をmethotrexateと推定した薬剤性間質性肺炎
Case32 Methotrexateに併用したinfliximabによる薬剤性間質性肺炎
Case33 Methotrexateによる薬剤性間質性肺炎とリンパ増殖性疾患の合併

Ⅴ NSAIDs
Case34 Quercus salicina extractと併用したloxoprofenによる薬剤性急性好酸球性肺炎
Case35 多形滲出性紅斑を合併したacetaminophenによる薬剤性急性好酸球性肺炎

Ⅵ その他の薬剤
Case36 尿路感染症に対して処方されたlevofloxacinによる薬剤性間質性肺炎
Case37 潰瘍性大腸炎による間質性肺炎との鑑別を要したmesalazineによる薬剤性間質性肺炎
Case38 ステロイド漸減中に再燃したamiodaroneによる薬剤性間質性肺炎

著者略歴

編:花岡 正幸
信州大学医学部内科学第一教室教授
編:牛木 淳人
信州大学医学部内科学第一教室/信州大学医学部附属病院医学情報部准教授

付属物

無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

ISBN:9784784958443
出版社:日本医事新報社
判型:B5
ページ数:248ページ
定価:5400円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ