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総合診療の視点で診る不定愁訴 患者中心の医療の方法【電子版付】

編:加藤 光樹

紙版

内容紹介

検査で異常がみつからないのに愁訴を訴えてくる患者,助けを求められているのに何ら有効な解決策を提案できないもどかしさ,「検査では異常がないから安心していいですよ」と言ったあと,患者が浮かべた怪訝な表情…。日々の診療で,そうした不全感を感じていませんか?
本書は,不定愁訴の「診断と治療」「マネジメント」「クリニカルシナリオ」の3章で構成。医学的な診断がつこうがつくまいが「医師が患者に提供すべきケア」について,医師の科学者的側面だけではなく,「人を癒す」という側面に光を当てて編集しました。器質的疾患との区別,よく訴えられる症状から,女性特有の問題,漢方治療,医師自身の陰性感情への対応まで網羅し,不定愁訴の診療が実際にどのように展開されていくか紹介します。「患者中心の医療の方法」を軸に,不定愁訴の診療力をレベルアップしましょう!

目次

第1章 診断と治療
1 はじめに─MUS患者の診療─
2 MUSと器質的疾患
3 MUSと精神疾患
4 MUSと女性特有の問題
5 MUSと漢方治療
第2章 マネジメント
1 診療スタイル
1) 器質的疾患とも精神的疾患とも言えないとき
2) 患者が納得する説明
3) 医師自身の陰性感情への対応
2 個別のアプローチ
1) 倦怠感
2) めまい・ふらつき
3) 胃腸症状
4) 頭痛
5) 動悸・息切れ
3 Special Issue
1) 苦悩を見出し癒しにつなげる
2) 複雑困難事例の落とし所
3) 真の受診理由
第3章 クリニカルシナリオ
症例1 器質的疾患が隠れている事例
症例2 精神的疾患に分類される事例
症例3 病への対応で症状が安定した事例
症例4 家族を含めたアプローチで安定した事例
症例5 継続性を梃子に苦悩から癒しに導いた事例

著者略歴

編:加藤 光樹
2006年帝京大学医学部卒業(総代)。北海道家庭医療学センター(HCFM)で 家庭医療専門研修と,臨床・経営・教育・研究を学ぶ指導医養成フェローシップ を修了した後,九州大学で医療経営・管理学修士号(専門職)取得。15年よりまどかファミリークリニック院長。20年現在,HCFMと連携し,福岡県で診療所家庭医のためのフェロー シップを提供中。患者中心の医療実践のための非言語コミュニケーションや話法 を日々探求しながら,診療風景のビデオフィードバックも活用し,若手家庭医の育 成を行うことをライフワークとしている。

付属物

無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

ISBN:9784784957651
出版社:日本医事新報社
判型:A5
ページ数:272ページ
定価:4700円(本体)
発行年月日:2020年03月
発売日:2020年03月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ