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鈴木大拙 禅を超えて

編著:山田 奨治
編著:ジョン・ブリーン

紙版

内容紹介

西洋における禅ブームの立役者であり、日本文化理解の礎を作った鈴木大拙。
その生誕150年を迎えるいま、鈴木大拙研究に新たな展開をもたらす。

欧米・日本の大家から新鋭まで15名の論者が最新の研究成果を披露し、
神秘主義や浄土真宗、動物愛護運動や軍国主義などの観点から、鈴木大拙の知られざる側面を論じた。
彼の活動、思想を総体として捉えることで、「禅の伝道者」としての従来イメージを超え、「今までにない大拙像」へと挑戦する。

目次

まえがき ジョン・ブリーン

序論 生誕150年 いま読み直す大拙
大拙をどう読むか?―〈人〉の思想を中心に(末木文美士)
鈴木大拙を新たに読む直すために(安藤礼二)


第1部 世紀の転換期の大拙
ポスト汎神論から超物質主義へ―鈴木大拙と新仏教(ジェイムズ・マーク・シールズ/栗田英彦訳)          
鈴木大拙が企てる大乗版プロテスタント仏教―「真の宗教」としての『大乗仏教概論』(マーク・L・ブラム/金子奈央訳) 


第2部 戦間期の大拙(1)
両大戦間の日本における英文出版物に対する鈴木夫妻の寄与(ジュディス・スノドグラス/金子奈央訳) 
鈴木大拙はナチス支持者だったか?(ブライアン・A・ヴィクトリア/金子奈央訳)
鈴木大拙と動物愛護(ジェームズ・ドビンズ/山田奨治訳)


第3部 戦間期の大拙(2)
鈴木大拙と二人のクレイン―アメリカ人慈善家と鈴木のグローバルな計画(リチャード・M・ジャフィ/守屋友江訳)
越境する霊性―鈴木大拙の禅のテクスト性(ロマン・ローゼンバウム/栗田英彦訳)  
〔コラム1〕鈴木大拙と神道―批判の構造(ジョン・ブリーン)


第4部 戦後の大拙
鈴木大拙による「日本的霊性」と仏教の戦争責任への問い―占領期日本のもうひとつの歴史(一九四五―一九五二)(アリス・フリーマン/山田奨治訳)
鈴木大拙の霊感論―文化を越えた伝達に挑む(ロイ・スターズ/栗田英彦訳訳)    
ウィンスロップ・サージェント「グレート・シンプリシティ―鈴木大拙博士のプロフィール―」紹介と翻訳(岩本明美) 
鈴木大拙の文学的影響―欧米の禅生活体験記におけるユートピアの語り(ベン・ヴァン・オーバーマイアー/栗田英彦訳) 
〔コラム2〕アメリカ大衆文化への鈴木大拙の影響(山田奨治)


あとがき(山田奨治)


索引
執筆者・翻訳者紹介

ISBN:9784784219971
出版社:思文閣出版
判型:A5
ページ数:450ページ
定価:7500円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRFB